日本には、‘講談’という素晴らしい文化がある! にも拘わらず、西洋かぶれの‘戯作者’と名乗る心ない厚顔無恥の‘偽文化人め’が、‘我こそは最先端ミュージシャン&ディレクターなり’と豪語して、‘アホ(A)か(K)バカ(B)の頭文字を被った48’などという一人では何にも出来ないタレントとやらを‘輪ゴム’のように大量生産しては使い捨てをしておる!
また、よせばいいのに、それに乗っかるバカマスコミ!そして物が売れればいいというアホスポンサー、このオール馬鹿どものお蔭で、日本の文化はズタズタじゃ!
ゴールデンタイムのTVなんぞ、見てはおれぬわ!大勢の‘バカ・アホタレント’の勢揃いの状況じゃ!
「おや?センセイ結構見てるね!」って、「そりゃあ、マーケッティング・市場調査じゃ!茶々を入れるでない!」 パシッ!パシッ!<これ、講釈師が使う‘張扇’(はりおうぎ、通称‘ハリセン’>の音。
さて、そんな訳で本日は講談を一席!
「千沢川における蟹力士の決闘!」それでは、はい!
~♪ 時は平成中の頃、夏とはいえど片田舎ぁ、木立の森のぉ~ いとぉ涼し~ ♪~「センセイ、先生、それって‘講談’じゃぁなくって‘浪曲’じゃぁ ござんせんか?」
「おお、そうじゃった! このところお呼びがなくて、ついうっかり!失礼したわい!」
それでは、改めて、講談を一席!はいっ!
著者註):講談の場合、大袈裟な表現が常套手段だそうである。例えば、「一万五千の武士(もののふ)が、・・・」とは言わずに
「武士の数たるや、五千に、五千、また五千・・・」というそうである。さて、本日のこの先生、どこまでそんな‘科白(セリフ)’になりますやら・・・
「千沢川における蟹力士の決闘!」 開演、開演!時は、平成も順調に歳を重ね、はや既に二十四年もの月日を通り越した、さつき(皐月・五月)の半ばの事でございます。パシッ!パシッ!
今年の春は異常気象とて体調もすぐれぬと申しておる‘初老の浪人’が一人。
ところは下総之国・茂原の里・字千沢と申す片田舎でございます。
この‘初老の浪人’こそ、本日の主人公、姓は丹下、名は左膳、おっと違った、姓と名を合わせて‘Kissy’さまと申すお方でございます。パシッ!パシッ!
この‘Kissy’殿、ここのところの不景気続きにて、諸般の事情許さずお抱え藩も契約期限が来たのを切れ目とし、‘すまじきものは宮仕え’とばかり、さっさと‘年金制度’を利用しての気楽な‘文筆生活’に切り替えたのでございます。パシッ!パシッ!
ただ、この御仁、専門は‘金属材料’と申しており、文筆生活は初めて・・・。まだまだ自分で書く小説とやらは、叙事文学や文字遊びの域を出ず‘近代文学’とやらは、向こうの向こうという段階でございます。それでも世間に少しは追いつくためにと何やら不可解な‘あちら式’の‘ブログ’と申す審査なしの勝手な文章に、下手をさらけ出しての挑戦でございます。パシッ!パシッ!
事件が勃発致したのは、そう、皐月半ばの初夏の‘日照り’がまばゆい午前九時過ぎの事でございました。
この先生、いつも‘旧式の写真機’を大事そうに抱え、事あるごとにシャッターを切っては、ご自分の‘ブログ’とやらに、これでもか、これでもかと一見して無意味と判る画像を載せまくっているのでございます。パシッ!パシッ!
講釈師 見て来たような 嘘をつきと申します。これから先は‘現代語’が判るわたくしめが続けさせて戴きやす!
(陰の声)
「ところで、一体あんた、誰?!」
「へっ! わたくしめは、これまで尤もらしいことを恥も外聞もなく繰っちゃべっておりやした、我が師匠・二流齋停能の一番弟子、これまた二流齋田舎周と申すケチな講釈師なんでございやす。今後ともご贔屓にお願い致しやす・・・。」
「そお、へ~。Kissy 殿の不連続写真の‘蟹力士の決闘’って見難いよ!大丈夫?」
「え?えっ!まあ、奴のブログ、いつも拝見していますんで・・・」
「えっ? 今、何て言いなすった? 田舎周さんとやら・・」
「‘奴’って、ことですかい? 実は、‘奴’とは‘尋常小学校’の時の同級生でござんして・・・」
「へ~っ!偉ぇこと聞いちまったナ、‘尋常小学校’?古いねェ!それじゃあ、何かい? 尋常小学校ってこたぁ、‘Kissy’さんってサ、初老じゃぁね~じゃね~か? えっ?」
「ええ、仰る通りで・・。‘奴’はいつもそうやって鯖をよんでいるンでごじぇやす! 頭が少々イカレておりやす関係上、‘実際’の歳より‘10歳’ほど若く見えるってことで・・・」
「それって、駄洒落かい?‘実際’と‘10歳’、えっ?」
「いやぁ~、よ~くお判りで・・・。とろで、旦那さんは、どちらのご出身で?」
「俺? 薩摩藩の・・、おっと、いけねェ~!俺のことはいいからサ、静止画写真講談やってよ!」
「判りやした、それでは、はっ!」
その日もその日、‘Kissy’殿は、赤目川という‘魚の赤目’のいない‘いんちきな’川に流れ込んでおりまする‘Kissy'殿が勝手に名前を付けた川、‘千沢川’を見て驚いたのでございます! な、なんと、待ちに待った‘蟹’殿が蠢いているではありませぬか! 例年なら、もう卯月(うづき・4月)の中の頃には、冬眠から醒めた川蟹が群れをなして現れるというのに今年の春は、何と寒暖の差が激しく蟹集団もまだまだ千沢川には姿を現さなかったのでございます。
‘Kissy'殿も、いまか、今かと蟹集団の現れるのを待ちわびていたのでございます! それが今日! 彼は取って返して、あの旧式の‘デジタル写真機’なるものを持ち出して来たのでございます。聞くところによりますと、何でも充電が利く乾電池なるものを購入してからは、毎日100枚以上の‘フォトグラフ’なるものを撮りまくっているという善からぬ風評もあるらしいとのことでございます。
さぁ~て、彼の喜びようと申せば、まるで徳川家康公の墓所、日光東照宮に参拝した時以上の笑顔でございます!
我が日本国では、折りしも‘大相撲夏場所’が、両国国技館で始まったばかりでございます。‘Kissy’殿の相撲好きは半端でなく、夕刻本チャンを見ておきながら、また深夜のBSTVを見逃さないという‘相撲オタク’と噂される御仁でございます。
ナント、冬眠から醒めた蟹同士が相撲で決着をつけようとの決闘シーンを写真機に収めたと得意満面だったのでございます!
それでは、
‘千沢川の蟹力士の決闘’を‘デジタル静止画紙芝居’で、ごゆっくり、ど~ぞ!
‘怪説’は、撮影に成功を収めてご満悦のご本人様がしたくてしたくてうずうず状態でござりますれば、これはもうお任せするより他に手立てはござりませぬ!

2013年05月13日09:23:00
今年、この‘千沢川’のこの場所に出現したのは初めて! なに、たった一匹なの?!

09:23:00
この穴に‘冬眠’していたのだろうか? 真面目な話、蟹はどんなところで冬眠するのだろうか?そしてまた、蟹の寿命は何年くらい?? この一匹しかいないようだが、他の連中は何処に??

09:23:18
と、思ったら、20秒足らずで、ライバル登場!

09:23:24
蟹の里「おいおい、このアナ、俺んちなの。わかんね~のかョ!」
蟹の川「俺もサ、醒めてから何にも喰ってね~の!この穴はお前の寝床って知っているけどサ、何か喰うものない?」
蟹の里「ない!無い!な~んにもナイ!」

09:23:30
蟹の里「回り道したって駄目!」
蟹の川「そんなこと言わないでサ、何か恵んでちょうヨ!」

09:23:36
蟹の川「このケチ!一発やっか?!」
蟹の里「いいとも!」
という訳で、両国国技館ならず‘千沢川’の畔での‘相撲決闘’が始まったのでございます!(アッ! 俺まで変な口調がうつっちゃった!)
ズームインでど~ぞ!

09:23:36
手前が、穴の持ち主の蟹の里。

09:23:40
蟹の里が4秒の速攻で蟹の川を寄り切れるか?!

09:23:44
K「おや?寄り切らないって、どういうこと? ちょっと、一寸、何という名前の草花さんか知らないが、よく見えないよ、どいて、どいて!」

09:23:58
K「どうしたっていうのよ?!蟹の里さん! 何処へゆくのよ? あんたが負けたの? あの草花で見えなかった間に何か話し合ったっていう訳?」

09:23:58
蟹の里「えェ、え、そう、話し合い成立!」

09:23:58
蟹の里「実は、え~と、あの穴、あ~、蟹の川関取の自宅だったンです!」
K「えっ!?‘あんたが借りてた’っていうの?」
蟹の里「え~え、まぁ、そんなことでごんす!」
K「それって、我々観客騙した訳?えっ?そうなの?」
蟹の里「え~っ!そんな蟹聞き(人間の‘人聞き’に当たる)の悪いこと勝手に言わないで下さいよ!みなさん、事の初めから見ておられました?そうじゃぁないでしょう!きっと・・・」
K「そりゃぁ、初めっから見ていた訳じゃぁね~が、へ~そんな事情があったって訳かい!な~るほど…。それにしても、あんたの顔サ、パンダの親戚みたいな顔してサ、何?嬉しがってンの?えっ??」
蟹の里「いやぁ~、そうなんです!話し合いの結果、あの穴はお返しすることになり、その代わり、私に‘蟹の川’関取が‘温泉宿一泊宿泊券’を呉れたんです!」
K「えっ?そりゃぁ、驚きだ!ところで、その宿泊券っての、見せてよ!」
蟹の里「それは、ご勘弁願います、でごんす!」
K「なぜ?」
蟹の里「これって、蟹社会の‘トップシークレット’でして、何時もご贔屓して下さる人間様にも教えてはなんね~‘掟’なんでごんす!」
K「いやぁ、これは失敬した!ごめん、ご免! じゃぁ、ゆっくり温泉へでも何処へでも行ってきなせ~!ご苦労さん」
蟹の里「あ、ありがとうござんすでごんす!また、ご贔屓に!」

09:24:04
ってな訳でして、蟹の里関取は、悠々と別れて行ったという顛末で・・・。

09:24:16
そんな訳で、二人の間は段々離れて行くって寸法でさぁ・・・

09:24:24
こちらが、穴を返して貰った蟹の川関取。

09:24:28
そして、こちらが悠々と温泉旅行に出発した蟹の里関取・・・。

09:24:36
‘こころ、浮き浮き’って、こんな状態?いいなぁ~!あの怒ったようなパンダの顔が少し崩れて来た感じ!

09:25:18
もうそろそろ温泉場じゃないのかな?

09:25:42
水場が見えて来た!ズームインで得意顔を!

09:25:46
さぁ~、やっと着きましたでごんすョ! ちょっと、ニコニコ顔で・・・。

09:25:50
それじゃぁ、お先に!

09:26:00
一寸、方向転換して・・・

09:26:10
K「蟹の里さん、方向転換って、なによ? それにサ、宿泊券見せたの?」
蟹の里「ええ、当然!自動検問装置をさっき通過しましたから・・。判りませんでした?人間様には見えないように仕組んであるってこってす!」

09:26:46
K「へえ~、何だか蟹社会の方が進んでいるみたい?? じゃあぁ、蟹の里さん、ごゆっくり!」

09:26:52
蟹の里「へえっ、有難うさんでごじぇえやす、でごんす!」
K「あいつ、何処の生まれ?<あいつ、‘会津’?>なまってやがる!」
さてさて、ここで第一巻の終わりにごじぇます、でごんす!(うつっちゃった!)
次回は、蟹の里さんの温泉場の様子と残った蟹の川関取の近況とここ‘千沢川’の蟹集団の‘若いもん’の動き、について・・・・。
先ずはお開きにござりまする~!
(つづく)