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渋柿考(その1)
渋柿考(その1)

2015113 干し柿 005-2

大昔、私が中学生の頃だから、昭和20年代の後半、つまり今から約60年以上も前、それぞれのクラスで‘学級雑誌’を発行するのがはやりになっていた!

当然、昭和の20年代だから、パソコンもなければコピー機もない時代である。
いわゆる‘ガリ版’方式で、皆さんの作文を‘鉄筆’を使って油用紙に一生懸命下手な字で書いた覚えがある!

その第一集の‘巻頭言’に次の様な文章があった。

             渋柿

  渋柿よ、お前は自分が‘渋柿’であることを知っているか?

  そして、自分が‘甘柿’でなかったことを嘆いているか?

  そうであったら、間違いだ!

  なにも‘甘柿’ばかりが人間の役に立つのではない!

  ‘渋柿’は、干し柿になれば、‘甘柿’が出回らなくなった
 
  お正月に、ちゃんとした‘出番’があるではないか!

  
確かこんな文章だったと思う・・・。

この巻頭言は、担任の‘H先生’がお書きになったものである!

こんな文章に成績がそんなに良くなかった我々仲間は大いに発奮したものだった!
あれからもう60年以上も経つのだが、‘H先生’の消息は不義理をしていて判らない!

2015113 干し柿 037-2

(つづく)
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[2015/11/18 13:00] | 随筆 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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