2011年12月28日に、長野善光寺・湯田中温泉・渋温泉・地獄谷への旅に老夫婦でに出ることになった。娘夫婦K一家のご招待である。K一家は息子二人の4人で一足早く渋温泉泊まりの黒姫山スキーにと前日夜出発し、渋温泉の旅館で落ち合う段取りである。
こちらは、九州生まれでスキーなど一度も経験もなく、それに年相応に手足も動かなくなっているのでスキーはご遠慮申し上げた。東京駅から新幹線で長野駅へ行き、善光寺さんをお参りして湯田中温泉・渋温泉へのコースである。だが東京駅に行くまでにもう早速失敗をしでかした。自宅は千葉県外房線のローカル駅から太平洋へ向かって約6kmのところにある。自宅からそのローカル駅まではバスはもう15年も前に廃止になっているので車がなければ生活が出来ないのである。 前の晩、寒い所での二泊三日の旅支度に懸命になってコンパクトに纏め上げてバッグに詰め込んだのに、その大切なバッグをこともあろうに車に積み込まなかったのだ。何という失態!駅と自宅は約6kmだから、往復でも20分で済む。ローカル線だから上り電車は30分に一本。自宅へ引き返してみると大切なその荷物は、ちゃんと玄関前に鎮座ましましているではないか!出がけに女房殿が毛糸帽子がないと言いだしたのだ。私はそのバッグを玄関先に置いたまま一旦部屋へ舞い戻ってその帽子探しをし、ようやく見つけて車を早く発進させるよう促した。運転は女房殿しか出来ない。そんな‘不慮の’出来事があったため、ついつい自分のバッグを車に乗せることを忘れてしまっていたのだ。 この事件で、女房殿は不思議にちっとも怒らない。なぜだ!何故だ!お歳をお召しになって‘怒ることなど馬鹿馬鹿しい’とお悟りになられた訳でも何でもない。きっと今後この二泊三日の内にこんな出来事が今度は自分の責任で起こらないとも限らないとそうお思い遊ばされたに違いない。新幹線の予約指定席には10分間の余裕で間に合った。そんな訳で出だしから少々の波乱含みでもあったが、予定通り長野駅に到着した。 私は善光寺さんには仕事の関係上何度もお参りしたことがあるし、どうせ泊まりの出張であったから、朝一番での新幹線に乗って東京へ帰るのなら少々の二日酔いでも間に合うようにと長野での泊まりは駅前のビジネスホテルに決まっていた。そのビジネスホテルも健在である。ただし、長野駅の駅舎が‘仏閣型駅舎’だったのに、新幹線の開通と同時に新しく生まれ変わったという。(http://ja.wikipedia.org/wiki/長野駅) ![]() nagano1 posted by (C)mobaradesu 新幹線開通前までの長野駅(仏閣型駅舎) http://oniheru.fc2web.com/ekisya/nagano.htm ![]() nagano1 (1) posted by (C)mobaradesu 現在の長野駅 http://lonelytraveler.cocolog-nifty.com 善光寺さんは、関係者には申し訳ない表現だが、今や信仰の対象と言うより‘観光資源’化されてしまっている。 ‘旅行が趣味’とのたまうご仁が沢山おられるが、世界遺跡というとんでもない重要かつ厳かな場所へ詣でてもそこへ行く時に下調べもせず或いはその遺産の重要性も認識せず、ただ‘有名だから’という理由だけで大金と時間を使って訪れる観光客が多い。嘆かわしい次第である。 まだ善光寺さんは世界遺産に登録はされていないが、その運動は続けられている。 http://sekaiisan-zenkoji.com/seturitumokuteki/seturitu.html そこで、こちらも、その観光客一族ではない証拠として、事前に以下のことを調査した。 ① ご本尊:一光三尊阿弥陀如来様 ② ご本尊様の由来:インドから朝鮮半島百済国へとお渡りになり、欽明天皇十三年(552年)、仏教伝来の折 りに百済から日本へ伝えられた日本最古の仏像 ③ 善光寺伽藍造営時期と名前の由来:皇極天皇三年(644年)に勅願により伽藍が造営され、本田善光の名を 取って「善光寺」と名付けられた。 ④ 現在の伽藍の建立時期:宝永四年(1707年)には現在の本堂が落成し、続いて山門、経蔵などの伽藍が整 えられた。 ⑤ 年間の参拝者数:年間約600万人。 http://www.zenkoji.jp/ 少なくともこれくらいの予備知識は、善光寺さんにお参りする人全員が必要だと思う。 さて、その予備知識のおかげで何が判ったか? ① ご本尊様が、阿弥陀如来様であるから、浄土宗や浄土真宗のご本尊様と同じ。したがって、拝み文句は、「な むあみだぶつ」であって、「なむみょうほうれんげきょう」ではない。 ② 日本最古の仏像であるから、やはりインドで造られた。それなら日本で造られた最古の仏像は?どうやら飛鳥 寺の大仏。601年に造られたらしいので、どちらが日本最古の仏像か?或いはこれら以外に年代測定が出来 ない仏像があるかも? ③ 本田義光(よしみつ)の功績を讃えて、とは、一体何故?物部氏と蘇我氏の対立と関係がありそう。 ④ 当時の建築技術の素晴らしさが眼前に。でも何故何度も災害に遭ったのか? ⑤ 伊勢神宮が年間860万人を超えたことでニュースになった位だから、600万人は凄い! まだまだ、‘お戒壇巡り’や‘牛に引かれて善光寺参り’って何?等々調べること沢山在り。 そんな訳で、一寸残念だったのは、肝心のその‘お戒壇巡り’が、暮れの28日だったこともあってお正月の準備清掃のため入場不可だったこと。このお戒壇巡りには深い意味と立派なご利益があるというのに。 ![]() 画像 002 posted by (C)mobaradesu そんな訳で、この写真の本堂には、①の一光三尊阿弥陀如来様が安置されており、7年に一度のご開帳という。 ![]() 画像 005 posted by (C)mobaradesu 「このびんずる(賓頭廬)尊者様は、お釈迦様の弟子、十六羅漢の一人で、神通力(超能力に似た力)が大変強い方でした。俗に「撫仏」といわれ、病人が自らの患部と同じところを触れることでその神通力にあやかり治していただくという信仰があります」という説明書きがあります。私も尊者様のおつむに触れさせて頂きバッグ忘れのリカバリーショットを・・・。 ![]() さて、お昼もとっくに過ぎたので、信州戸隠そばを頂いて湯田中温泉へと特急に乗った。暮れの28日の午後というのに電車はさほど混んでもなく無事に湯田中駅へ到着。本日娘夫婦のK家と合流する渋温泉の旅館からの出迎えの車に乗り込んだ。2,3日前に降った雪が5cmほど積もった道を運転慣れした番頭さんがくねくねと走る。約10分でご到着だ。 ![]() 画像 013 posted by (C)mobaradesu 旅館の窓からは、湯けむりと温泉まんじゅうの看板が見える。 早速その旅館の内湯に浸かったが、これまた最高!渋温泉には大グランドホテルはない。我々が泊めて頂いた旅館も部屋数が12とかで、この位の規模がのんびりするには丁度良い。 娘夫婦K一家の常宿とかで、女将さんも従業員も皆愛想もいいしテキパキと仕事をする。そうこうする間にK一家様のご到着である。孫達二人は、1日に70本近くも滑ったというから驚きである。上は中学2年生、下は小学校6年生で、どちらも野球に精進しているから背丈も伸びてきてとうとう我々老夫婦は追い抜かれたしまっている。 夕食はこれまたご馳走ばかりで久し振りに腹八分を通り越してしまった。明日はまたK一家は早くからスキーだというので早めに就寝ということになった。我々老夫婦は、明日はかの有名な地獄谷のお猿さんの温泉浴を見学するのと、渋温泉の外湯巡りが待っている。 さて、今朝になっても雪は降らない。K一家は年に一度のスキーを思う存分にということで早朝に黒姫へ出かけて行った。残った我々老夫婦は、先ずは渋温泉街の下見。夜の遅い温泉街は朝10時になってもまだ何処も店を開けていない。温かい温泉まんじゅうを食べたいと思ったが、薄戸のあいた店では冷たいのしかないという。これには一寸驚いた。そうかもしれぬ。買い手のないまんじゅうをそう長くふかしてばかりはおれないのだ。 地獄谷のお猿さん温泉浴を見学すると言ってもそう簡単ではない。 渋温泉から約2.5km離れた‘特別区’への道は、雪が10cm以上積もった崖っぷちの多い坂道だから、素人の運転は禁止されているからプロの大型タクシーということになっている。歩きは認められているようである。しかし、個人責任で処理することになっているという。日本人はこの習慣に慣れていないのでそんな無茶は誰もしない。歩きの人に何人か出会ったが、皆外人ばかり。 ![]() 画像 043 posted by (C)mobaradesu 期待通りお猿さんが温泉入っている。世界中でここだけという。ただ吃驚したことは、人間様の通りを猿が一緒に歩いている。これは事前に調査したがこの情報はなかった。でもこれは観光客が心配することではなかった。お猿さんの方がちゃんと知っていて人間に危害を加えないのだ。旅館の女将の話によると、きちんと餌付けがなされているので心配はいらないとのことであったが、歩道まで出て歩くというところまでは教えては呉れなかった。 ![]() 画像 052 posted by (C)mobaradesu この地獄谷温泉のお猿さん浴場まで大型タクシーの停留場から徒歩で約15分。その途中にあるレストランの屋根には巨大なツララが・・。空調機の大きさと比較すればその大きさが判る。 ![]() 画像 049 posted by (C)mobaradesu ![]() 画像 053 posted by (C)mobaradesu 地獄谷野猿公苑:http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/ ![]() 画像 075 posted by (C)mobaradesu ![]() 画像 093 posted by (C)mobaradesu 海外でもこの地獄谷のお猿さん温泉浴の話は夙に有名らしく、我々が滞在した約2時間の時間帯でも35%位は外人さんだった。 ![]() 画像 097 posted by (C)mobaradesu お猿さんにも学習能力があって、生まれてそんなに月日が経っていないと思われる小猿さんだってちゃんとカメラ目線に耐えている。次の写真がそうだ。 ![]() 画像 086 posted by (C)mobaradesu でも何だか余り訓練され過ぎているお猿さんに会うのも一寸淋しい気がした。だって我々はお猿さんが温泉の中でふざけ回っているのを見たかったのに、何とも温泉の中だけは‘誠にお利口さん’なのである。ここまで訓練が行き届いていると、もう‘ロボット’である。褒め言葉で言えば、‘上手い役者’である。勿論、よくよく教えが厳しいと見えて、誰一人(?)餌をねだることもない。餌を与えないで!とも、目線を合わせないで!とも、注意書きにはある。 何となく、人間が見に行ったのではなく、‘見せられに行った’という不思議な感じがした。 当のお猿さん達は一体どう思っているのだろうか?多分やはり‘役者’の気持ちなのかも知れない。結局こうやっておれば、飯が食えると認識しているのだろうか? 結局最後は、ボス猿と思われる大きな図体の猿が駐車場まで来て見送ってくれた。これもお猿さんの演技だとすれば、これはもう観光と言う商売のネタに過ぎない。お互い生きていくためには我慢、我慢! ![]() 画像 125 posted by (C)mobaradesu この猿はこの役目をすることに決められているのだろうか?気に入らないかもしれないが、この地獄谷全体のお猿さん達のために頑張って下さい!今後ともよろしくお願い致します。ただし、もう少し‘笑って!’商売には、愛嬌が肝心! 地獄谷お猿さん温泉に別れを告げて渋温泉に戻った。まだ夕食には時間があるので渋温泉の最大の特徴である‘外湯巡り’をすることにした。 部屋に戻ると外湯巡りの‘鍵’が置いてある。9か所ある外湯は、この鍵一つで何処のにでも入ることが出来る仕組みになっている。上手い仕掛けだ。 ![]() 画像 014 posted by (C)mobaradesu 信州渋温泉:http://www.shibuonsen.net/ 天の邪鬼の精神はこの歳になっても抜けない。九番目から入ることに決めた。かなり熱い。単純な造りで洗い場もないし、客も大勢居たから早々に逃げ出すことにした。8番目は清掃中という。7番、6番に入って宿に戻った。やはりのんびり出来るのは旅館の湯だ。今度は誰もいない旅館の大(中?)浴場で時間をかけてゆっくりと湯に入り直した。 部屋の床の間に掛け軸が掛かっている。 ![]() 画像 015 posted by (C)mobaradesu 「花無心招蝶」と草書体で書かれていて「花は無心にして蝶を招く」と読むのだと女将さんが教えてくれた。作者は、藤沢赤心さんといいこの辺では有名な書家らしい。日本人に生まれながら、日本人が書いた掛け軸の字も読めないようでは情けない。 ![]() 画像 129 posted by (C)mobaradesu 大盤振る舞いの旅館の夕食を皆でわいわい言いながら済ませた後、雪のちらつき始めた渋温泉街を散策することにした。アルコールの御蔭で寒さは感じない。無料の卓球場もあれば、昔懐かしい射的屋も店を構えている。 ![]() 画像 192 posted by (C)mobaradesu ![]() 画像 175 posted by (C)mobaradesu 雪のちらつく温泉街での夜の散策、あぁ、もうそろそろ消えていく風景かも知れない。 ![]() 画像 131 posted by (C)mobaradesu 次の写真は、夕食後2時間も経っていないのに‘ラーメン’を食べようかと相談をしているところ!これじゃあ、孫達も大きく伸びるはず。 ![]() 画像 178 posted by (C)mobaradesu 今回の温泉行の結論はこうだ。 観光地や遊園地の持続発展、大成功の根本原理・戦略に関して言えば、リピーターの数とリピートの回数を増やす‘仕組み’がその計画の中にあるかどうかでその善し悪しが決まる。 よく例に出されるのが、ディズニーランドでありラスベガスである。何故リピーターが増えるのか?何故リピート回数が増えるのか?その最大の理由は、その‘規模の大きさ’にある。勿論大きさと同時に‘豪華’でなければならぬ。 では、豪華で大規模であることが何故大勢の客を呼ぶことが出来何度も同じ場所へお客に足を運ばせるのか? 答えは明快である。豪華で大規模であれば、当然ニュースバリューがある。マスコミが宣伝費の半分以上を持ってくれるからである。頼みもしないのに勝手に宣伝してくれるのだ。それは、つまり豪華で規模の大きい○○ランドを紹介することによって一般人が見てくれる。見てくれればそのマスコミにスポンサーがつく。だから、マスコミは、○○ランドから一切お金を貰わずに食って行ける。一方、マスコミが報道した内容を見た一般人は、どうしてもそこへ行きたくなる。それが人情というもので、自然の動きである。 ![]() では、もう一つ、何故一度言った人間が何度も行きたがるのか?これも答えは簡単である。規模が大きいから一度に見きれない、一度に体験出来ないから、帰る時点でもう既に見ていないところをもう一度来て見てみようと決断しているのである。こうだからリピート数が増えない筈がない。 これが‘からくり’である。さて、それではどの程度の豪華さとどの程度の規模があれば大成功を勝ち取ることが出来るのか?これを考える場合に見落としてはならぬ重要事項は、一つの催し物を決して長期間行ってはならないという原則を忘れてはならない。そのことは、この成功の‘原理・原則’が教えて呉れている。人間は同じ経験を余り何度もしたくないからだ。少数のプロを除いては。一般人は‘飽きる’という性格を持っている。しかし、プロは同じことを何度繰り返しても飽きない。飽きないどころかプロは‘その奥行き’を深めることが出来る。逆に同じことを繰り返しても飽きない奴、これがプロであるとも言える。 これらの原理・原則は、誰しも経験しているのに、さて自分が経営をする際には上手く出来ない。これも人情のなせる業である。丁度、上手な字を見て上手い、凄いということは判っても自分では書けないと同じことのように思える。そこを上手く乗り越える術、これが訓練である。頭では理解出来ていても実行は難しい。 経営なんて誰にでも出来る訳ではない。訓練と経験と決断、この繰り返し、積み上げである。 今回の温泉行の結論、これは上記の結論とは違う‘新しい発見’をした。何も豪華で大規模ばかりがリピーターとリピート数を増やす訳ではない。こじんまりとしてはいるが、本当に心を癒してくれるそんな居場所。 こんなに嬉しい温泉旅行は72年間初めてであった。K一家に大いに感謝!これが結論である。 ![]() ![]() |
金融危機は何故起こるのだろうか?その原因は? Wikipedia に掲載されている説明は以下の通りである。
主に信用創造の逆回転である信用収縮によって金融危機へと至ることになる。 銀行による信用創造が活発に行なわれるようになると、預金などの信用貨幣は急速に増大した。信用創造によって生まれた信用貨幣は、誰かが銀行から借金をすることで生まれる。そして信用貨幣の価値は本源的には借手である「誰か」の債務返済能力が保証している。そのため、借手の返済能力が低下すると信用貨幣はその価値が危ぶまれることとなる。 信用創造によって経済全体の貨幣は現金よりも多くなっているため、そもそも全ての預金を現金と交換することは出来ない。しかしながら銀行は通常、信用貨幣を現金貨幣に交換することを制限していないため、銀行への貸手(預金者)は、信用貨幣の価値に不信感を抱いた場合、現金貨幣へ交換する取引(引き出し)を行なうことになる。通常時、預金の引き出しは統計的に一定量を超えることはないため、銀行経営は成り立っているが、預金債権者が一定量をこえて引き出しに殺到した場合は、これに応じることが出来なくなる。これが取り付け騒ぎである。 こうして銀行による信用構造が崩壊するなか、銀行の貸し出し先は返済を求められる。返済によって経済世界から信用貨幣が減少する。結果として経済活動は低調になる。いくつかの借手はこれを返済することが困難と見こまれ、信用貨幣の一部は不良債権化する。ここで借手が資金繰りのショートを起こして倒産すると、債権放棄(借手に対する贈与)を余儀なくされた銀行は危機に陥る。 このような恐慌状態に陥る可能性がある状態を、金融危機と呼ぶ。例えば銀行が多額の不良債権を抱えた場合は、上述の恐慌状態に陥る危険が高まっているため、金融危機が起きていると言える。 http://ja.wikipedia.org/wiki/金融危機 ど素人の我々に言わせれば、簡単に言うと、銀行の預金者が‘社会不安’を感じて、銀行に預金を下ろしに行ったところ預金者が殺到して銀行にそれだけの現金が無かったために銀行が倒産を余儀なくされ信用貨幣の価値が低下し金融危機状態となる、ということのようだ。 それなら政府がそうならないようにすれば良い。 つまり預金者が銀行に殺到しないようにすることだ。 預金者が銀行に殺到するのは、自分が預けたお金が返ってこないと思うからだ。 この時政府が預金者にこう言ってやれば良い。「皆さん、政府には有り余るほどのお金があります。どうか安心して下さい。銀行の預金がなくなることはありませんから、今預金を下ろさないで下さい」と。 こんな声明を出すだけでは誰も信用しないから、政府は実際に国民にお金を配れば良い。 額が少なければ信用されないから、例えば、国民一人当たり年間100万円を即出すことを約束すれば良い。 そして、直ちに実行するのだ! でもそんな大金どうやって工面するのかって? 簡単、簡単!政府が日銀に一万円札を印刷させそれを国民に配れば良い。これが‘政府紙幣’である。 その額は、計算を簡単にするために、日本の人口を1億人とすれば、 100万円/人・年 × 1億人 = 100兆円/年 年間100兆円分だけ一万円札を印刷して国民に配れば、多分‘金融危機’は起こらないに違いない。 そして、政府は国民に向かって「これからず~と先、10年、20年先まで一人年間100万円を配り続けますよ。だから安心して下さい」と追い討ちをかけると金融危機・経済危機は確実に回避される。 ![]() さて、それでは何故そんなことが出来るのか? このやり方が、合法的ではないということであれば、早急に法律を改正して合法的にすれば良い。 世界の歴史的背景を探ってみるとこんな例はいくつもある。第一次大戦の時も第二次大戦の時も戦争終結前後には負け組みは大体この方法を採ったという。日本だってその経験がある。関東軍が朝鮮銀行に通貨を発行させて軍資金を賄っていたという話は余りにも有名な話だ。アメリカが何故これだけの軍事費を提供出来るのか、それはアメリカの国家予算とは別に本物のドル紙幣をこっそり印刷してこれを軍事費の隠れ予算としているからだと言う見方もある。 戦争終盤に‘負け組み’がこ ![]() 何故負け組みがやると失敗するのだろうか? 答えは極めて簡単だ。 紙幣が兌換の場合は‘金’という担保がついているが、兌換でない場合の担保は何か?それは発行した国の‘国力’に他ならない。戦争負け組みには当然‘国力が無い’事が‘バレバレ’であるから、本物の紙幣をいくら印刷してもその紙幣に価値が無いことが判っているから失敗するのだ。 経済大国は多分‘地下資源’か‘技術資源’を持っている。不幸にして、‘日本の地下には資源が無い’。だが国民が一生懸命苦労して研鑽を積んだから‘技術’という資源を確保する事が出来た。 ただし、日本の現状は経済的に‘怪しくなってきた’ことは日本人は皆感じている。何故そうなったのか?答えは簡単だ。自民党も公明党もではあったが、それに輪を掛けて今の政権政党の民主党には‘国民を安心させる施策’が皆無に等しい」のである。 国民は将来が不安だからと言う理由でお金はあるのに‘消費しない’。メーカーは必死になって利益を上げないと会社が倒産すると言うので、買ってもらえる商品を作る。競争会社より良くて安いものをと大量生産方式を取って安い商品を‘大量に作る’から商品が溢れかえる。競争会社も同じ作戦を取るから、社会には良くて安いものが充満する。その結果は、デフレと円高であり、メーカーの利益は出ず輸出は伸び悩む。 だから、だから今こそ政府は、国民に年間一人100万円づつ配るのだ。それを20年間約束するのだ。 そうすれば、誰だって貯蓄なんてする奴はいない!購買力は上がる。インフレになれば行け行けドンドンだ。 世界に向かっては、「日本の地下を掘ったら、一万円札が100兆円ほど出て来ました。どうやら埋蔵量は20年間分くらいありそうで・・・」と言ってやれば良い。 日本の地下資源は技術だから、その本まものの評価は世界中が認めているから‘担保’になる。一万円の価値が世界中から見放される事態は起こりようが無い。上手くやれば、むしろ世界中から絶賛される。ギリシャ援助を直ぐにやれば良い。円をつぎ込むのだ! こんなこと本当に出来たら・・・。 因みに、一万円の製造コストは22円だというから、100兆円作製の費用は以下のようになる。 100兆円は、一万円札が100億枚(100兆÷1万=100億)だから、 22円/枚 × 100億枚 = 2,200億円 (0.22%) 意外に安い! ‘政府紙幣の発行’さっさとやろうよ! ![]() |
私の友人A君が経営をしている会社を訪問した時のことである。
会社に到着したら受付嬢が「お待ち申し上げておりました」という。「いらっしゃいませ」だけよりも‘お越し頂くのは存じ上げておりました’の気持ちが入っているだけに、何となくその会社への‘好感度’が上がるというものだ。 応接室まで案内されたが、廊下にはおよそ20m置きに‘標語 or 注意書き’みたいなものが眼につき易い所に貼ってある。そこにはただ‘5分前’と何とも謎めいたことが書かれている。 私は、社長のA君とは挨拶もそこそこに聞いてみた。「廊下の‘標語’みたいなやつ、あれ一体何?」 「おお気づいたか。あれは社員から‘標語’を毎年一回募集しているが、今年の‘最優秀作品’なんだ」という。 彼の説明はこうだった。 「会社というものは個人の集合体で、その個人個人が言わば他人とは違う‘特別任務’をこなしているのだから、‘会議’は会社組織にとっては最重要行為の一つだ。その会議をきちんと有効活用出来るかどうか、それがその会社の命運を担っている。」「なるほど、な~る程」「そこでだ、会議有効活用の第一歩は‘定刻開始’という訳だ。そのためには、全員が、5分前には席に着いていること。それがあの標語の意味であり、素晴らしい表現だとは思わないか?」 ![]() 「経営のトップは、何も素晴らしい事業計画を自ら常に創り出さなければならないということではない。社員にその環境を与えること、それも重要なテーマの一つだ。」彼はそう付け加えることを忘れなかった。 会社経営の第一歩が、実は会議の有効活用にあるなんて、気付かなかった。 その緊張感が会社の経営方針にも貫かれているであろうし、事業計画にも反映されていると見えて、彼の会社の経常利益の伸び率はこの数年6~7%だという。 5分前の実行のおかげで、会議はほとんど予定時間内に終わるという。 会議が長引けば、全員のその後の予定が狂ってしまうことになり、延いては納期の遅れに繋がらないともか限らない。そしてそれが会社の信用の善し悪しにも繋がることにもなろう。 そう言われれば、時刻については思い出すことがある。 帝国ホテルでの出来事である。その日は、或る有名な会社の社長が書いた経営に関する本が上梓されその出版記念パーティが行われることになって私も出席することとなった。 開始定刻になったが、まだ出席予定の人数には達していない様子ではあったが、司会を担当したその会社の総務部長さんが、定刻通り始めると言う。 ![]() image_main帝国ホテル posted by (C)mobaradesu http://www.imperialhotel.co.jp/j/ その口切りが何とも素晴らしかった。 「ここのホテルは、‘テイコク’ホテルだから、まだお見えになっておられない方々には恐縮ですが、このパーティも定刻に始めねばなりません!」拍手だけでなく‘喝采’まで起こった。当の社長さんもニコニコ顔である。 多分普段からこの会社では、‘時刻’ということに関して、A君の会社と同様厳しい管理が行われているに違いない。駄洒落もこんな風に上品に使われることもある。 日本の新幹線や通常の電車にしても、時刻の正確さは世界一というのは常識である。 どうやら、日本人の‘時刻’や‘時間’に関する‘慣性’が技術立国たる所以であるような気がしてきた。 ![]() ![]() |
昔は、‘シルバーシート’と言っていたが、何時頃からそうなったかは知らないが、今は‘プライオリティシート’と言うらしい。いわゆる電車やバスの中の特別シートのことである。設置された当時は、これこそ老人や妊婦さんや身体の不自由な人あるいは乳幼児連れの人に対する優しさ行為の象徴としてもて囃されたものである。
しかし、皆が皆賛成ではないことが時間が経つにつれ段々判ってきた。大分手前の駅で乗った人が、何故それ程よぼついてもいない老人に席を譲らねばならないの?といった一種の‘不満’が表に出始めたのだ。 そのプライオリティシートのに席をとった乗客の場合、大体‘居眠り’である。気がつかない振りをする。 ![]() http://www.jreast.co.jp/equipment/equipment_1/car/index.html また、もう一つの弊害は、そのプライオリティシート以外のシートに座っている乗客が、必要としている老人等に席を譲らないのである。乗客皆に、そんな人はプライオリティーシートの方へ行くべきだというという‘席を譲らない口実’を与えてしまった。 今や、残念なことに、そのプライオリティーシートでもそれ以外でも老人や席を必要としている人達にに席を譲るのは、十分に座る資格のある‘老人のみ’になってしまった。何とも情けない‘福祉国家’であろうか! ![]() 今や、鉄道会社やバス会社は、一刻も早くプライオリティーシートを廃止すべきである。 ‘弊社では、プライオリティーシートをこの度廃止することにしました。どうかどの席でもお ![]() 自主的でない行動は、人々に‘感動’を与えることは出来ないのだ。 小学生の時からこのことを教え込むことこそ、福祉国家・福祉社会への第一歩である。 ![]() |
私の友人に‘駄洒落の天才’がいる。
彼は情報関連の或る会社を経営しており、私がたまたま近くへ用事があったため、その用事を出来るだけ早く切り上げて彼の会社を訪問することにした。 相変わらずの笑顔で迎え入れて呉れたが、社長室に‘奇妙な’標語が掛かっている。 「横綱不在」‘何これっ!?’の風景である。彼は相撲が大好きで、特に‘千代の富士’の熱狂的ファンである。 勿論社長室には今も千代の富士の土俵入りの写真額が掲げられている。 ![]() 1263183473.jpg sponyu.blog99.fc2.com 私は聞いてみた。「何これっ!? 今の大相撲に日本人の横綱がいないってこと?」 「いやいや、そうとは違う」 「じゃあ、何?」 「これ実は、この社長室‘禁煙’ってこと」 「何がぁ~・・・」 「英語だ、英語!‘横綱不在’を英語で言えば?」 「判んねえ~」 「‘横綱不在’は、‘No sumou king’じゃあないか!」 「なるほど!、No smoking! ね 」 いやはや参った。‘禁煙’の日本語訳が、「横綱不在」とは! 今度は、‘会議室で会社の概要を聞かせる’という。 会議室へ入った途端、またここにも巨大な‘標語’が掲げられている。 これもまた‘判じ物’だ。 「牛と白鳥」という標語があって、牛と白鳥の写真入りである。 ![]() 108牛 posted by (C)mobaradesu 108.jpg aso-milk.jp ![]() 06_hakuchou_2.jpg hananusubito.blog13.fc2.com 「また、何これっ!?」 「まだ判らんのか?アナロジー能力不足だよ!」 「まてよ、待てよ!」 「おい、早くしろ!」 「ナーる程、わかった判った!‘も~スワン’だろう!?」 「じょう~でき!」 こんな訳で、彼は‘禁煙’とは言わずに婉曲的表現で、タバコ拒否を告げているのだ。 これには、禁 ![]() これも彼の‘駄洒落精神面目躍如’と言えそうだ。 この標語ばかりが気になって、会議室で聞いた会社概要は、すっかり忘れてしまった。 ![]() ![]() |
経営者養成講座という研修事業を展開する会社があって、もう40年以上も前であるが、その研修を受けたことがある。この研修の内容が事実に即していたかどうかは知らないが、我々100人の研修受講生に講師から先ず始めに設問の提示があった。
それは、当時売り出し中の‘山口百恵さん’の所属事務所‘ホリプロ’の経営方針についての設問だった。多分、研修のために創られたのだろうと思われるが内容というのは以下の通りであった。 ![]() 51JJABy6uiL._SL500_AA300_(山口百恵さん) posted by (C)mobaradesu http://www.amazon.co.jp/ %E5%B1%B1%E5%8F%A3%E7%99%BE%E6%81%B5-%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83% BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83% A0-%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%94%E3%82%8D/dp/B0001N1KV4 「絶大の人気を誇る山口百恵さんの稼ぎを会社の収入の何%にすべきか?」 という設問である。一瞬誰もが耳を疑った。何という設問だ!? 稼げるだけ稼がせれば良いではないか!だが、講師の説明に研修受講生は皆納得した。会社の経営にとって極めて重要なことの一つに‘危機管理’があるという。百恵さんの収入を会社の収入の100%とした場合、もしも百恵さんが突然の事故に遭遇して稼ぎが全くなくなった場合のことを想定してみれば、従業員の給与はおろか社長まで収入にありつけない状態に陥るではないか。 第一百恵さんの身体を酷使することにもなり兼ねない。だからこそ、そういった意味での‘危機管理’が必要なのだ。百恵さん以外のタレントを確保して、もしもに備えねばならない。さあ百恵さんの稼ぎ比率を何%にしておけば、百恵さんもそれ程のプレッシャーを感じずに、また社長以下従業員も安心して働けるか? ![]() 研修受講生はまだ経営に実際には携わったことのない人達ばかりである。したがって、まだまだ自信を持って‘何%’という研修受講生は一人もいない。 沈黙が暫く続いて、講師の先生から発言があった。「100%はまずいことはお判りでしょうから、75%と思う人挙手を!」約半数の研修受講生が手を挙げた。「それでは、50%と思う人!」後残りのほとんどが挙手をした。「では、25%と思う人!」最後まで挙手しなかった私ともう一人の研修受講生二人だけが手を挙げた。 「それでは、ご納得のいく説明を致しましょう!」ということで話が始まった。内容はこうである。「安定した4本脚のテーブルを例にして説明を・・・」 「4本脚では、テーブルは極めて安定しております。脚それぞれが会社の収入だと仮定します。百恵さんの収入が75%を占めるとした場合、何かの突発事故発生で百恵さんの収入が途絶えたとします。ということは、4本脚の 3本が無くなったら、テーブルは‘ずっこけ’ます。したがって、危機管理という概念からすると75%では、会社経営が上手く行くでしょうか? 50%でも残りの2本脚で立つ場合極めて不安定です。そう、25%なら、4本脚のうち1本が無くなったとしても、不安定でもありますが、そこそこ安定してテーブルが直ぐにこけることも無いものと思われます。したがって、危機管理の点から考えて会社の安定は25%前後が正解だと思われます!」 思わず皆が拍手をした。判り易いではないか!皆が納得した。そこで出たがり屋の私が手を挙げた。「先生、経営を考える基本は‘4本主義(発音は、しほんしゅぎ)ですね!」先生が「あっ!それ使わせて頂こう!」 ホリプロで実際にそんな経営が行われたかどうかは不明であるが、今や押しも押されもしない芸能界の雄である。 ![]() ![]() |
あの‘徒然草’の第八十五段で、兼好法師は実に旨いことを言っている。
‘狂人の真似とて大路を走らばすなわち狂人なり’ ① 悪事をしでかしておいて、その積りはなかったという。また、② 人の真似はしたくないと言う。いずれも思い上がった言動である。 ① の場合の典型は、裁判においてである。‘殺意があったかどうか’で争われ罪の重さが違う。殺された人の家族にとっては何とも歯がゆい思いだ。殺意がなかった、偶然そうなったと言われても死んだ人は家族には帰って来ない。殺意がなくても殺意があっても殺人を犯せば、罪と罰は同じでなくてはならぬと鎌倉時代に既に兼好法師は喝破していた。何故現代においてこんなに被告人に有利な判決がなされるのだろうか? ② の場合については、‘人の真似をしたくない’というより‘人の真似をしてはならぬ’とい方が現代を言い表している。勿論、‘特許’と言う個人・法人の権利を守る事が当然の世の習いであるからでもある。他人の真似をしていると食ってはいけないと言うのが現代社会のようでもある。そうでなければ進歩がないからとも言われる。そういい続けられ続けたために、それが丸で人間の幸福に繋がっているという錯覚が生まれているのではないか? ![]() http://shiina2001ryou.cocolog-nifty.com/na/2010/09/post-116a.html 進歩こそ素晴らしい!という考えはそろそろ人間は考え直す時期に来ているのではないか? 何故なら、人間同士の争いは、その大部分が‘進歩のため’が原因ではないのか?より良い生活・より進歩した生活が良しとされる社会。これが霊長類と豪語する人間の行き方だろうか? 地球上に数億年も生き残っている生物は、或る時期から‘進歩をやめた’生物である。動物も植物も。 ![]() 乗り物も‘自転車’どまりでいいではないか! 自動車産業が世界の経済を引っ張る先頭にいる。この車社会のお蔭で経済格差が起こり、環境問題が起こり、歩くのを止めさせられたお蔭で健康問題が生じている。そして、これまで何万人の人達が犠牲になったのだろうか?原発が人間にもたらす害以上の害をもたらしているのに‘利益’が大だからで見過ごしていて良いのだろうか? これがまたエネルギー確保という問題を生むから平和の維持が出来なくなるのではないか? 歳を取ってくると進歩について行けなくなる。若者の音楽は‘雑音’にしか聞こえない。まして‘スマホ’なんて・・。 何時まで経っても年寄りの真似を皆がした時代、これこそ老人が活き活きと生活できる社会だ! 第八十五段の締めくくりに、兼好法師はこう述べている。 ‘偽りても賢を学ばんを、賢といふべし’すなわち、冗談でも賢人の道を進めば、賢人と呼んでも過言ではないという訳だ。 靴屋の息子は靴屋を継ぎ、八百屋の息子は八百屋を継ぐ。そんな平和な時代に早く後戻りして欲しい。量販店やスーパーマーケットなど糞喰らえだ! 原因は、DNAの変化が、時代の変化に追いつかないからだと思われる。 ![]() 進歩はあっても良いが、‘もう少しゆっくりと’を御願いしたい。 ![]() |
今、日本人にとって最も‘関心の深い話題’の一つは、‘原発問題’である。‘原発’とは、タイトルにも示した通り、‘原子力発電’の省略語であることはいうまでもない。ただし、現在の日本で、‘原子力発電’や‘原発’と言えば、‘核分裂方式による原子力発電’のことを指すことになっているという。
![]() 核分裂反応 http://blogs.yahoo.co.jp/btn07or/64142804.html ![]() 核融合反応 http://www.phys.shimane-u.ac.jp/miyamoto_lab/ToRookey.html 言葉通りの原子力発電には、実はもう一つの方式、そう‘核融合方式による原子力発電’がある。ここまで核分裂方式による原子力発電の弊害が大きくなってくると、今や‘原子力発電=原発’は、最早社会的に受け入れられなくなった。 我々も含めて、その道のプロでない一般の人々にとっては、報道機関による誇大宣伝としか映らないジャーナリストの不勉強さのお蔭で、‘真実が歪められる’恐れはないのか?と、大事件の度に思うことがしばしばある。 ![]() ‘ダイオキシン事件’がそうであったように、ジャーナリストが上手く利用された社会的事件は数々あるらしい。 多少の科学的知識がある御仁が、これまた一端の専門家気取りで解説(怪説?)しようものなら、それこそ社会を大混乱に導きかねない。 聞くところによると、‘核融合方式による原子力発電’は、水素と水素の核融合反応で、核融合後に生じるのは、He(ヘリウム)である。したがって、核分裂反応によって生み出される半減期が約30年もあるCs(セシウム)のごとき有害物質を生み出すことはない。 では何故、核融合反応による原発を推進している人達は、何故もっと声高にもう一つの原発を主張しないのか? フランスと日本は、共に核融合反応による原発推進の‘旗手’ではなかったのか? もともとビッグバン以来の‘宇宙エネルギーの生み出され方’は、‘核融合’によるものであり、地球が最もその恩恵を受けている太陽からのエネルギーの源は、水素と水素の核融合反応によって生み出されているはずである。 今の話題が‘原発=人類の敵’と言う結末となって、折角の有効なエネルギーの活用がなされない事態が生じる前に、もう一度‘原発’の根本的・本質的問題に考えを巡らす時期ではないかと思う。それには、その斯界の権威に是非ご登場願いたいと思う一人である。 勿論、‘完全に安全なもの’など存在しない。だから、少々無理をしても‘差し引き’人類に有利であれば、それは使うべきではないか、という主張には一寸賛成しかねる。核融合方式が今やその論理でやり玉に挙げられているようにも思える。また、核融合原発は、核戦争兵器の製造資源を生み出すという観点からの反対意見・反対運動もあるという。 夢の核融合の裏側 http://www.jcan.net/tanpoposya/doc/200402tsuchida.htm 日本政府にITERの誘致を断念させたのは反対運動の力 http://www.jttk.zaq.ne.jp/hibaku-hantai/iter.htm 国際熱核融合実験炉(ITER)の問題点 http://www.nuketext.org/topics1.html しかし、核融合原発を夢見てその研究に邁進しておられる方達の希望とその技術がどこまで進んでいるかの現実を知りもしないで、‘原発は危ない’、‘核融合も危ない’との判断で意見を言ってしまうと今後の希望は見えなくなる可能性がある。 勿論、核融合原発の実験機としての‘ITER’は現時点で完全には安全ではないかも知れないし、どうやって1億度以上の高温を維持するか等の技術的確立は未だなされていないらしい。しかし、問題点は完全に判っている。完成までに‘危ない橋を渡らねばならない’から、‘実験もするな!’とのノーベル賞受賞者もおられるようであるが、速度は遅くても良いから、人類の今後にとって必要な技術と受け止めて戴き、こんなやり方をしなければいけないという‘指針’を頂戴したいものである。どんなに人類が頑張っても‘原理的に不可能だ’というのなら話は別であるが。 ![]() http://www.asahi-net.or.jp/~rt6k-okn/fusion.htm 今の‘車社会’を全世界が認めている。我が国は絶対に車禁止という国はない。その観点からすると、車に対して人類は何故こんなにも寛容なのだろうか? ひょっとして自分が乗っている車が人身事故を起こすかもしれない確率がどれくらい高いかを知っている人達が何故車社会を否定しないで核融合原発に反対の意思を示すのだろうか? 所詮、個人は‘身勝手’で‘いい子ぶりをする’ということだけでお茶を濁してしまっていいのだろうか? ![]() ミラクルマスター ![]() ![]() |
| ホーム |
|