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ピラミッドの建設費と収支
5月6日23:00、BS日テレドキュメンタリーシリーズ・アンコール「 How Much?巨大建造物ピラミッド 」という番組を見た。

ギザの大ピラミッド写真
http://www.b92.net/zivot/vesti.php?yyyy=2012&mm=02&dd=23&nav_id=585103

この番組の触れ込みは次の通りで、誰でも興味をそそられる。

お金で価値なんてはかれない!?そんな象徴的な建物に値札をつけてみよう!


誰にでもお気に入りの建物や建造物があるものだ。ゴールデンゲート・ブリッジが好きな人もいれば、エンパイア・ステート・ビルやエッフェル塔が好きな人もいる。これらの建物は手の届かない象徴的な存在で、価値をはかることはできないと考えられているが、本当だろうか。それらが現金でいくらの価値があるのか、考えたことはあるだろうか。
このシリーズでは、エンジニアのケビン・クックが世界で最も象徴的な3つのモニュメントに値札を付ける。エッフェル塔、ギザの大ピラミッド、そしてニューヨークのグランドセントラル駅。
それぞれの建物の値段をできるだけ正確に出すため、ケビンは3つの異なる方法で査定する。まずはスクラップ業者の視点で、建造物を解体して売ったらいくらになるかを算出。次にエンジニアとしてその建造方法を調べ、今日建て直すとすればいくらかかるかを算出。最後にケビンは金融事情に精通するウォール街の売れっ子アナリスト、ヴィンス・ファレルの協力を得て、ダウ式平均株価で会社を購入するのと同じように、建造物購入の利益と費用を算出。建造物の過去にない大規模な引っ越しを購入後に行うことも想定する。

http://www.ngcjapan.com/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/658



そして、今回(5月6日)の番組・「 How Much?巨大建造物ピラミッド」

ピラミッド番組
ケビン・クック氏 http://www.ngcjapan.com/tv/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/658

番組概要

●5月6日(日)23:00~23:54
How Much?巨大建造物 ピラミッド

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

エンジニアのケビン・クックが、唯一現存する世界的な古代建造物に値札を付ける。ギザの大ピラミッドだ。エジプトの首都カイロの少し外れには、クフ王の遺骸を収容するために建造された575万トンの石灰岩の建造物がそびえ立つ。何世紀にもわたり、歴史家や考古学者や探検家がこの驚異的な建造物について執筆や考察を重ねてきたが、今まで価格をつけられたことはなかったのだ。ケビン・クックは3つの方法でピラミッドの価値を測る。スクラップ材としての価値は?建て直しの費用は?ビジネスとしての価値と、アメリカに持ち帰るとしたらいくらかかるのか?ケビンと一緒に世界を旅して、建造物の値段を考えよう。

http://www.bs4.jp/guide/document/doc_series_encore/



先ずは、‘ギザの大ピラミッド’の基礎知識

ギザの大ピラミッド [編集]

クフ王が建設したギザの大ピラミッドは、ピラミッド建築の頂点とされ、最大規模を誇る。
現在高さ138.74m(もとの高さ146.59m)、底辺:230.37m、勾配:51度50分40、容積:約235.2万m³で、平均2.5tの石材を約270万~280万個積み上げたと計算される。長さと高さの比は黄金比である。14世紀にリンカン大聖堂の中央塔が建てられるまで世界で最も高い建築物であった。
こうした規模とともに石積技術も最高水準にある。例えば、底辺の長さの誤差は20cm、方位の誤差は1分57秒-5分30秒という正確さである。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%82%B6
%E3%81%AE%E5%A4%A7%E3%83%94%E3%83
%A9%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%89



pyramid.jpg
http://www.khoahoc.com.vn/timkiem/b%C3%AD+%E1
%BA%A9n+kim+t%E1%BB%B1+th%C3%A1p/index.aspx



さて、報道された‘データ’を web で探したが本日現在見つからない。皆こんな番組だ!と言うばかりでデータは一切出てこない!

従って、私の‘メモ’で大凡のデータで勘弁して貰いたい。そんなに正確な数値もここでは必要ない。

『データ』(メモ)

 建設費 : 77.4億米ドル(80円/米ドルで、6,192億円

② 労働人口と建設期間 : 1万人の労働者で、23年掛かった

 ニューヨークに引っ越しする場合の経費 : 51億米ドル( 4,080億円 )

 年間収入 : 1億米ドル( 80億円 )

 年間維持費 : 600万米ドル( 4.8億万円 )

 年間収支 : 9,400万米ドル( 75.2億円 )


ニューヨークへ引っ越しさせた場合の計算(収支)

引っ越し経費(③)/ 年間収支(⑥)= 54.3年

すなわち、ギザのピラミッドをニューヨーク・セントラルパークへ引っ越しさせたとした場合、54.3年でトントンになるという計算だ。

観光客の数がどうだとかいう詳細な計算は別にして、55年弱でトントンになり、その後は永久にと言ってもいい程年間に75億円の純利益を産むことになるらしい。

勿論、エジプト政府が本物の‘ギザのピラミッド’を手放すことなどあり得ない。

だったら、ニューヨークが作ればいいではないか、セントラルパークに!

いやいや、日本に‘古代エジプト・ギザのピラミッド’を新たに建設してもいいではないか!
  いま直ぐにでは、確かに問題があるかもしれないが・・・。東北地方で地震に最も強い場所って何処? 名所にしたらいい。

それにしても、今回の東日本大地震復興・原発対策費が、およそ 【震災】震災復興と原発事故賠償の費用 ~60兆円以上~ (http://blog.goo.ne.jp/humon007/e/a74d390af5f14b0489a9cd6de2a8f57f)という試算もある。

何とか経費を産む施策が欲しい。


エジプトは、情報によれば、‘大エジプト博物館’を‘5.5億米ドル’掛けて、2013年のオープンさせると言う。

ピラミッド博物館
http://www.bbc.com/travel/slideshow/20120131-worlds-biggest-buildings

大エジプト博物館、ギザ、エジプト
アーキテクチャの多くの新しい極端な形のように、ギザの計画大エジプト博物館は、競争の結果であった。5.5億ドル博物館は、エジプトの政治的混乱にもかかわらず、2013年に開くことが予定されています。210エーカーのプロジェクトは、ギザのピラミッドからのマイルは、半透明アラバスターと3200年前のラムセス2世のような古代エジプトの遺物や彫像の大きなアトリウムで作られた主要な構造が含まれます。(ヘネガン·ペン·アーキテクツ)

http://www.bbc.com/travel/slideshow/20120131-worlds-biggest-buildings





さて、日本のゼネコンのトップグループの一つ‘大林組’が、実は遠っくの昔にピラミッド建設に関して見積もりと見解を発表している。流石である。


大林組のピラミッドチーム
http://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/pyramid/p01.html

古代エジプト人の営々辛苦築きあげた巨大な塔が、現代人にとって、どのようなひろがりと意味をもつのか、その雄大なピラミッドに思いをはせ、現代ならばどのくらいの年月と費用、労働力で完成できるか我々なりに検討を重ねた。工期5年。建設費総額1,250億円。これが大林組の技術陣により現在の最新技術・機械を駆使して綿密に算出された数字である。
ここに、その準備と計画の一端を紹介する。

http://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/pyramid/p01.html



その見積もりが以下の通りである。
大林組ピラミッド建設見積書

見積もり価格は、1,250億円 (1978年) である。

因みに、見積もりを立てるための基礎になる具体的な‘賃金’が例として示されている。例えば、

 賃金(1日当たり)

  職長           4,000円
  整備工          3,000円
  クレーン運転手     4,000円
  重機運転手       6,000円
  トレーラー運転手    3,000円
  技能工          3,000円
  普通作業員       2,000円


で計算したことになっている。


一方、物価指数の推移を見てみると次の通りである。

物価指数
http://www.garbagenews.net/archives/1874030.html

現在の指数と昭和53年(1978年)の指数比較では、およそ、(8)/(5.5)=1.45 であるから、

1,250億円 × 1.45 = 1,823 億円 となる。

物価指数比較では、上記の通り、1,45倍の1,823億円であるが、上記の通りの借長さんの1日の賃金が、4,000円×1.45=5,800円では済まないに違いない。ここはやはり4倍以上と思われる。つまり普通作業員でも1日当たり8時間労働で時給1,000円で8,000円となる。

従って、4倍を想定して見ると、ピラミッドの建設費は、

1,250億円 × 4 = 5,000億円

となって、ケビン・クック氏報告に近づく。

しかし、まだ大林組の試算の方が遥かに安い!

見積書だから‘コスト’ではない!

正直なのだろう!

マネ、まね、真似は嫌だが観光と言う目的だとか、‘学術的な’目的と言うその動機がはっきりしていれば、それは建設にも意味がある。

最後に大林組の皆さんが、‘何故こんな試算をされたか’のご意見を引用させて戴いて終了としたい。



クフ王型大ピラミッド建設計画の試み

大林組ピラミッド建設プロジェクトチーム

“Zu bauen heiβt zu transportieren”
「建設とは運搬なり」という。

いま、ピラミッドの建設計画に当たって私たちグループがモットーとしたのも、それであった。正しい手順で、正しい場所へ、正しい時間に運搬が行われるために、どんな準備といかなる計画が必要であろうか。
その準備と計画をひとつひとつつめていくと、そこにピラミッドの持つ創造の美が生まれてくる。ここに、多くの資料をもとに、大林組の技術の粋を集めた研究の一部を紹介しよう。

1. なぜピラミッドの建設計画をたてるか

古代人が営々辛苦築いた巨大な建造物にはその建設目的、規模、技術など、現代の私たちには計り知れない謎が秘められている。
そこには巨大建造物の必要を求めた当時の社会的、政治的背景があり、私たちは敬虔な態度で、これに接することが最も自然な姿ではないかと思われる。しかし、私たちが本当にその偉大さを深く認識し、評価し、称賛するには、もっと積極的に近づき、当時の人になりきってその困難さに接することから始めなければならないであろう。なるほど、現代の私たちは彼らと価値観を異にしながらも、さまざまな技術を継承して今日に至っている。したがって、その困難さには、おのずと差異があり、等価で判断することは危険である。

しかしながら、あの雄大な古代エジプトのピラミッドの前に立つ時、現代ならばどのくらいの年月と費用、そして労働力でこれを完成させることができるのか、誰しもが一度は考えてみるにちがいない。特に建設に携わる技術者にすれば、巨大さと巧緻の交錯した建造物はことさらに魅力的であろう。ことピラミッドに関していえば、4,600年の昔、膨大な労働力を動員し得た権力者への驚きに加えて、この大事業を企画推進したスタッフ、すなわち頭脳集団と、これを支えた組織力、技術力の量と質を評価したい。特に権力、財力の下で要求される内容に、組織と技術はいかにこたえてきたか、非常に興味がわくところである。
オリジナリティーを尊重する立場からすればピラミッド建設には抵抗があろう。しかし、建設を前提に計画を試行することにより、時代を越えて建設技術に対する正しい評価、すなわち建設の技術を問い直すことができるものと考え、あえて私たちはこの計画を試みたのである。ピラミッドの高さ、勾配、一個一個の石の大きさを決定し、それらを積み上げる過程には、美に対する感覚と豊富な経験が必要である。すなわち“技術とは合理であり、原理原則の発見”である。
「建設とは運搬なり」に示されるように、建設が創作の美、機能の負荷、構造の解析、素材の選択を経て、実際に物を造るフィールド作業の段階になれば、それは、正しく垂直水平の運搬活動である。正しい手順で、正しい場所へ、正しい時間に運ばれることが不可欠なこの運搬には、周到な計画と準備が必要であり、その良否によって、建設の費用と期間は大きく左右される。

http://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/pyramid/p01.html
























 

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[2012/05/07 14:07] | サイエンス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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