FC2ブログ
サイの角
先日の或るTVで、‘サイの角’は、‘毛の変化したもの’と言っていた。

サイの角ー2
http://yukihyou.exblog.jp/tags/%E3%82%B5%E3%82%A4/

サイの角ー3
上の写真の部分拡大

この写真を見ると角が‘毛’で出来ていることがよ~く判ると言う。

これには、少々驚いた!

プロの方達は、とっくに御存じなのだろうが、以下のような記述がある。


埼玉県立自然史博物館、自然史だより 第11号 1990.3
http://www.kumagaya.or.jp/~sizensi/print/dayori/11/11_3.html

サイの角と化石の教え

吉 田 健 -

 埼玉県の川本町からみつかった化石が、サイだとわかったのは歯の特徴からでした。サイと聞けば、誰しも角を思い起こしますが、このサイには角はなかったと考えられます。

黒サイ

シロサイトリゴニアス

 サイの角は、毛や皮膚の角質化したものからできていて、同じ角でも、骨性の芯(しん)のある牛の角とはまったく別ものです。ですから、生きている時あれほど立派にみえる角も、化石として残ることはまれですし、骨格標本では仲間はずれにされてしまい、参考のためかたわらに置かれているていどになってしまいます。

 クロサイの頭骨をみると、角があったことは、鼻骨に残されたザラザラした粗面や、そこの骨が大変厚く丈夫にできていることなどからわかります。化石のサイを調べる時も、このようなことを手がかりに角の有無を判断します。

 北アメリカの漸新世(ぜんしんせい)の地層からみつかるトリゴニアスというサイをみると、鼻骨は薄く前方に長く伸びていて、角があった証拠は見当たりません化石サイまでふくめてみると、むしろこのような角のないサイのほうが多くなります。

 現在、インドやアフリカに生き残る5種のサイは、角の数をもとに一角サイ亜科・二角サイ亜科に分類され、現生のサイをみるかぎり角は欠かせない特徴になっています。しかし、現在のサイは鮮新世く約500万年)以降のものがほとんどですので、始新世(約5000万年)までさかのぼるサイの歴史からみると、角はサイの本質的な特徴とはいえなくなってしまいます。

 では、サイの本質的な特徴はというと、それは歯の形と数の変化にあります。特に上あごの臼歯(きゅうし)は、咬合面からみるとπという文字の形をしているので、他の動物と一目で区別できます。エナメル質がつくるこのπの字のりんかくは、初期の単純な形から後期の複雑なものへと変化しています。また、歯の数は、始新世のサイのもつ哺乳動物の基本的な歯並び(門歯3・犬歯1・前臼歯4・後臼歯3)から減少していく傾向にあります。中新世のテレオセラスでは犬歯がなくなり門歯も下あごに左右一本だけとなって牙のようになります。現在のサイになると、犬歯はもちろん上下の門歯までなくなって前臼歯の数も少なくなります。川本町のサイは、牙状の門歯をもち犬歯がないことから、一昔前の角のない古い型のサイといえます。

 サイの象徴ともいえる角も、歴史的にみてくると歯のほうに軍配があがり角は末期のサイになって鼻先に盛り上がってきた、奇妙なしろものにさえみえてきます。このことは、現在の目立つ現象に目をうばわれ、本質的なものを見失ってしまうことが、他にもありはしないかということを考えさせられてしまいます。化石は、「歴史的にものを見る」ことの大切さを教えてくれているように思えます。
(よしだ けんいち・主査)



こんな記載もある。

サイの角の正体

サイの角はシカやウシ等とは違い角質化した上皮により造られ、蛋白質の一種で有る硬化ケラチンにより構成されています。角質ですから人間の毛や爪、皮膚の表面を構成する物と同じと言えば同じですね。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1127703766




こんな事実から、「毛のない人は‘サイカク’がない!」などという有難くもない‘おやじギャグ’はご勘弁願いたい!






















スポンサーサイト



[2012/05/23 13:17] | サイエンス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
<<ゲーテとダヴィンチ、二人の天才 | ホーム | ‘へび’が出た!>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://kissyarita.blog.fc2.com/tb.php/146-60eb958e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
designated by FC2