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地球の正体(その2):金星の組成
(つづき)

<4> 金星の組成

金星の組成についても水星と同様正確な組成は現時点では解明されていないらしい。
ただし、以下の文献が示す通り、金星探査機による分析で表面の状態は大気も含めて解明が進んでいるという。何しろ大気温度が という高温であるため困難さがあるといわれる。


http://www-space.eps.s.u-tokyo.ac.jp/introduction/Venus.htm

金星は、地球とは似てもにつかない表層環境を持っています。その意味 では、金星は地球とは異なった惑星です。しかし、金星の固体部分は、そ の大きさも密度も地球に非常に近く、平均組成や内部構造は地球に非常に 近いと推定されています。いわば固体地球の双子惑星なのです。金星の内 部構造を理解することは、固体地球の進化過程を理解することにつながる のです。

金星の観測

金星は厚い大気と雲によって覆われているため、可視光などの光を用いて 表面の観測をすることはできません。金星は地球より太陽に近いですが、 雲による反射の効果を考慮すると、実は金星表面の方が地球表面より受け 取る太陽光の量は少なくなります。そのため、ソビエトが金星表面への着 陸を目指してベネラ探査機を送り込むまで、金星の表面は地球より低温で はないかいう予想がかなり有力でした。今でこそ金星は450℃、90気 圧の灼熱地獄の表面を持っていることは良く知られているますが、実際に 探査機が現地に到着するまで、理論的な推定では正確な予想は難しかった のです。

 可視近赤光では、金星表面の観測は非常に難しいですが、金星の大気・ 雲はレーダー波を透過するため、レーダー観測は可能です。この原理に基 づいて、地上の大電波望遠鏡による観測や、ソビエトのベネラ探査機によ るレーダー観測が行われ、地上の様相は徐々に明らかにされてきました。 しかし、1990年代初頭のマゼラン探査機の精密レーダー観測によって、 一挙にその複雑な姿が明らかにされました。

金星を観測するマゼラン探査機の想像図
図1.金星を観測するマゼラン探査機の想像図

 マゼランによる金星探査以前、金星は太陽系の惑星の中でも最も謎に包 まれた惑星でしたが、90年代半ばに探査が終了したときには、地形に関 しては地球の海洋底よりも高い空間解像度のデータが得られ、太陽系内で 最も良く探査された惑星となりました。



金星・マゼラン探査機によって得られた金星のレーダー反射画像
図2.マゼラン探査機によって得られた金星のレーダー反射画像。

http://www-space.eps.s.u-tokyo.ac.jp/introduction/Venus.htm

図2には、マゼラン探査機によって得られた金星のレーダー反射画像を示 しました。レーザー反射像は、通常の光の反射光画像と異なり、測定する 探査機が地表に対して垂直に近い角度でデータを取ったか、斜めにデータ を取ったかで、見方がかなり変わってきます。図2に示したレーダー画像 は、金星表面に対して斜めにレーダー波を打ち、その反射信号の解析から 得たものです。白く明るい色は、地表面の凹凸が激しいか、レーダー反射 率の高い物質でできていることを示しています。例えば、地殻変動が激し く、表面の凹凸の激しい地域などはこの色で表されます。一方、黒っぽい 暗い色は、地表面の凹凸が少ないか、レーダー反射質の低い物質でできて いることを示しています。図2では、金星の赤道域にベルト状の白く凹凸 の激しい土地が連なっていることを示しています。この半球では粗すぎて 見えにくいが、このベルトは大小さまざまな断層地形から構成されていて、 この付近に金星の地殻変動活動度が高い(あるいは高かった)ことを示し ています。

<中略>

金星の地殻化学組成

 金星探査においてもう一つの最重要課題は、地殻の化学組成でした。地 球は、海洋地殻が玄武岩で、大陸地殻は花崗岩から安山岩質の物質で構成 されています。海洋地殻の形成は、海洋底の中央海嶺でマントルが部分溶 融して起きることが分かっていますが、大陸地殻については、その起源は 未だに不明です。そのため、兄弟惑星である金星の地殻表面が何でできて いるのかを知ることは、地球の大陸地殻の起源を研究する学者にとっては、 非常に大きな関心事でした。

 最初の大きな情報は、1970年代のソ連のベネラ探査機によって得ら れました。数機のベネラ探査機が、金星の様々な地点に着陸し、それぞれ の場所の元素組成を測定したのでした。その結果は、地球の大洋底を構成 する玄武岩にかなり似たものが多いというものでした。ただ、中には地球 地殻に多少似ていなくもない(非整合元素が多い)ものもあるこ とが明らかになりました。

しかし、ベネラ探査機は地表の非常に限られた地点のみを観測できただっ たので、大陸性地殻のようなものが、未探査の地域に残されているのでは ないかという疑問が残されました。また、ベネラ探査機は、分厚い金星大 気の中をパラシュート降下して着陸したため、降下中にどれだけ風に流さ れたのかよく分からないという問題も抱えていました。着陸地点の決定誤 差は100キロくらいあると推定されています。

こうした点による観測の弱点を補ったのは、70年代のベネラと90年 代のマゼランによるレーダー観測でした。金星地形の構成物質に関係して 重要だったのは、テッセラと呼ばれる非常に複雑に変形した地形が発見さ れたことです。全体の85%の面積を占める熔岩平原に比べると表面に占 は小さく8%程度しかありませんが、非常に重要な特徴を持って います。

金星・複雑な変形地形テッセラと・・
図10.金星に見られる複雑な変形地形テッセラと熔岩平原の境界。 右半分がテッセラで左半分が熔岩平原である。テッセラの境界近く にクレーターが見える。

まずテッセラは、変形しているだけでなく、高度も高く盛り上がっていま す。なかには金星の平均高度より4キロほども高い地域もあります。また、 重力的にはほぼアイソスタシーを実現しています。つまり、マントルの流 れなどによって金星内部からダイナミックに支えられているのではなく、 自重が軽いために周囲のより思い媒質に浮いた力学状態を保っているので す。これは地球の大陸地殻に似た力学状態です。また、テッセラの付近に は、パンケーキドームというホットケーキに似た奇妙な形の火山が見られ ることが多いという特徴もあります。パンケーキドームの形成は、玄武岩 のような粘性の低い熔岩では非常に難しく、花崗岩質ないし安山岩質な組 成を持った粘性の高い熔岩が必要です。これもテッセラが地球の地殻に似 た組成を持っている可能性を示唆しています。

金星・パンケーキドーム火山
図11.パンケーキドーム火山。 粘性の高い熔岩が噴出してできたと推測されている。

 しかし、これらはいずれも状況証拠であるため、現時点では金星に大陸 性地殻があるのかどうか、テッセラが大陸性の化学組成を持っているのか どうかという疑問に答えることはできません。しかし、この問題に答を与 えることは、地球科学、惑星科学にとって非常に大きな意味を持っていま す。


やはり現時点では、金星の組成はきちんとは解明されていないという事の様である。

次の文献は、いろいろなモデル(V1~V5の5つ)による惑星組成の推定論文の内の金星組成の推定である。

http://www.gfd-dennou.org/library/riron/venus_work/naibu/pub/naibu.pdf

金星現象論: 金星の内部構造

地球流体電脳倶楽部
1996 年 7 月 22 日

モデルによる惑星組成の推定
現在の惑星の組成を決定するには, 大きく分けて 2 つの方法がある. 一つは原始太
陽系星雲からの集積過程を推定する方法, 他の一つは観測値1から惑星形成時の組
成の反応を推定する方法である. それぞれの方法についていくつかのモデルがあ
り, それらをもとにコア,マントル・地殻,各層ごとの組成が推測されている(表1).

金星現象論: 金星の内部構造 2 モデルによる惑星組成の推定 3


金星の内部構造0003-2
表 1. 各モデルによる金星の内部組成. V1 から V5 はモデルを表す
(McGetchin et al ,1981).

これらのモデル推定値から判断すれば、極めて地球の組成に似ていると考えられる。



(つづく)
























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[2012/06/27 01:59] | サイエンス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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