http://www.biol.okayama-u.ac.jp /cccrg/cellsignaling/color.html メラニン細胞刺激ホルモンと体色調節 アマガエルは,背地に応じて体色を変化させます。緑の葉の上にいるアマガエルは多くの場合,きれいな黄緑色をしてます。ところが,枯葉や土などの上にいるアマガエルは茶色っぽいですね。これは異なる種類のアマガエルが異なる環境に生息しているというのではなく,アマガエルが背地の色に応じて体色を変化させているのです。このような体色変化を引き起こすホルモンとして,メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)が同定されました。およそ一世紀も前のことです。脳下垂体中葉を外科的に取り除くと体色変化が起きず,薄い色のカエルになってしまいます。そこで,MSHは発見当初,脳下垂体中葉(Pars intermedia; Intermediate lobe of the pituitary)から分泌される活性物質ということで,インテルメジン(intermedin)と呼ばれました。今では,MSH,通称メラノトロピン(melanotropin)と呼ぶのが国際的にも一般的です。今でも高校生物の教科書や資料集でインテルメジンという表記を見ることがありますが,教育に関しても国際化が必要かと思います。