昨年の春に、中国からの留学生約50人に‘日本の文化’について講義するよう頼まれた。その際、彼等に「日本をどう思っているか?」と尋ねてみた。
およそ70%以上の中国からの留学生が「日本は自殺者の多い国」と答えた。 それまでに日本国での自殺者が年間3万人程度であることはニュースなどで知ってはいたが、世界各国との相対的データについては知識がなかったので、彼らと一緒に調査することにした。 その結果について、やはり驚かされた。 日本人の‘自殺率’が国際的に極めて多かったからである。 ① 世界各国の自殺率と日本の自殺率 ‘自殺率’は、国民10万人当たり何人という表現の方法をとる。次の図表を見て戴きたい。 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html ご覧の通り、世界で、日本は‘堂々の’第8位 に君臨している! 24.4人/10万人という数字である。 予測としては、多分‘50位’程度だろうと思っていただけに、その時のショックは大きかった。 一方、中国は第27位で、13.9人/10万人 であるから、日本とは10人以上も差がある。 どうやら、中国人の留学生の70%が‘日本は自殺者の多い国’と思っているのは、中国では‘日本’に関してそんな教育がされているのだろう。 そして面白いことに彼等は自分の国の自殺者率については誰一人知らなかった。 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html 白抜きの国は、統計数字がない国 <傾向ー1> :旧ソ連圏・旧共産圏諸国が自殺率が高い。 <傾向ー2> :イラン、エジプト、ジャマイカ、ヨルダン、そして内戦の続くシリア等の国には自殺者がほとんどいない。 この傾向の理由は一体何なのだろうか? さて、日本の場合、10万人当たり24.4人という事は、年間約3万人近い値である。 http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/index.html http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2012/pdf/index.html 青線:男性 赤線:女性 緑線:合計 ここ10年間以上、年間3万人~3.5万人の間にある。年間3.5万人だとすれば、1日当たり約100人言う計算になる。これはまさしく異常である。平成9年を境に急速に増加した原因は一体何故? 日本の自殺率の高さについては次のような解説がされている。
② 世界各国の男女別自殺率 次に、男女別ではどんな傾向があるのだろうか? http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html
それにしても日本政府の現職大臣の自殺報道には少なからず驚かされた。私と同い年である。 http://www3.nhk.or.jp/news/index.html
以降何回かに分けて‘自殺の問題’を考えてみたい。 (つづく) スポンサーサイト
|
|
| ホーム |
|