雷はなぜ‘ゴロゴロ’と鳴るのか?
NHKラジオ深夜便(NHKラジオ番組から)
2013年4月3日(水)、4日(木)の2日連続、それぞれ午前4時台
(2日(火)、3日(水)深夜)
明日へのことば「感動が科学技術を育む」
東京理科大学学長 藤嶋 昭さん

fujishima.jpg
http://www8.cao.go.jp/cstp/nanoweb/fujishima.html 理科大の学長になられる前の写真
氏名
藤嶋昭(ふじしま・あきら)昭和17年生まれ
学歴
昭和41年3月、横浜国立大学工学部電気化学科卒業
同43年3月、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
46年3月、博士課程修了

藤嶋 昭先生と言えば、昨年‘ノーベル賞’の有力候補になった先生である。そのず~と以前から我々は仕事の関係で存じ上げていた。‘光触媒’の研究における世界的権威者である。

今、先生は、2010年から理科大の学長をされている。その理科大のHPにも次のような記事が載っている。

http://www.sut.ac.jp/news/news.php?20120919125002
藤嶋昭学長が「トムソン・ロイター引用栄誉賞(ノーベル賞有力候補者)」受賞
2012/09/19

トムソン・ロイター(本社:米国)は9月19日に「トムソン・ロイター引用栄誉賞」を発表し、本学藤嶋昭学長が受賞しました。
受賞理由は「本多・藤嶋効果(酸化チタンの光触媒反応)の発見」(“for the discovery of photocatalytic properties of titanium dioxide (Honda-Fujishima Effect”)です。

本賞は、同社の学術文献引用データベース「Web of Science」を元に、被引用件数が極めて大きいハイインパクトな論文を発表した研究者の中から選出されるもので、学術論文の被引用件数とノーベル賞受賞者に対する評価と強い相関関係があることから、「ノーベル賞有力候補者(トムソン・ロイター引用栄誉賞)」として発表されています。

11回目の「トムソン・ロイター引用栄誉賞」で、21名(うち3名が日本人)の新たなノーベル賞有力候補者を発表
~ 医学・生理学分野に理化学研究所の竹市氏、化学分野に東京理科大学の藤嶋氏と首都大学東京の春田氏 ~

トムソン・ロイターについて

トムソン・ロイターは企業と専門家のために「インテリジェント情報」を提供する企業グループです。業界の専門知識に革新的テクノロジーを結びつけ、世界で最も信頼の置かれている報道部門をもち、ファイナンシャル・リスク、法律、税務・会計、知財・医薬・学術情報、メディア市場の主要な意思決定機関に重要情報を提供しています。本社をニューヨークに、また主な事業所をロンドンと米国ミネソタ州イーガンに構えるトムソン・ロイターは、100カ国以上に約60,000人の従業員を擁しています。

<ノーベル賞との高い相関性>
2002年に発表を恒例化してから昨年まで、本賞を受けた研究者のうち26名が実際にノーベル賞を受賞しています。 また 2011年ノーベル賞では、該当4分野の受賞者9名すべてが、過去この「トムソン・ロイター引用栄誉賞」を受けていました。


このNHKラジオ深夜便の藤嶋先生の話を2回とも聞かせて貰った。

2回目の終わりころ、「雷はどうして‘ゴロゴロ’と鳴るか?」という話題になった時に、先生は「莫大なエネルギー(温度)が空気中を通過する場合に空気が一挙に‘膨張’し直ぐに冷やされる事が連続して起こって行くから‘ゴロゴロ’と鳴るのです」という事を仰っていた。(記録した訳ではないので正確かどうかは不明)

この話を聞いて私は「おや?」と思った。私が小学生の頃から聞かされていた‘説’とは一寸違うのである!

ノーベル賞候補の先生の発言だから、そう間違っているはずはない!

私が聞かされていた‘ゴロゴロ’の原因は、1回の‘ゴロ’が、遠くの山々に反射して帰って来る音で、より遠い山からの反射は時間的遅れが生じているから、最初の‘ゴロ’に続いて‘ゴロ’、従って‘ゴロゴロ’と鳴るのだという‘説’だった。

それでは、最初の‘ゴロ’の音の原因は何か? そして‘続くゴロ’は、果たして遠くの山からの反射なのであろうか?

「雷の正体」は未だに不明という。それだけに諸説があるのだろうが、最近の雷についてWEBで調べてみることにした。

雷
投稿者 harry : 2009年07月20日 15:28
http://www.mac-osx.com/blog/archives/2009/07/post_288.html

chiebukuro (1)


http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14742434
雷の音はなぜゴロゴロと鳴るのですか?

A1放電の時の音です。

電気をショートさせるとバチバチと音がします。
あれのを大きくしたのが雷です。

雷との距離によって音は異なります。
高い音は周波数の関係で遠くまで届きにくいです。
低い音は遠くまで届きます。
近くでは、ガラガラと比較的高い音が主体です。
距離が有るとゴロゴロと低い音になります。

A2ゴロゴロは雲間放電の音です、つまり雲の中で起こっている放電の音です。
雲の中あちこちでスパークしていますから、長時間聞こえます。
また音が雲の中で反響するのでゴロゴロになります。
地表に落ちるときは瞬間的な放電ですから、光ったあとバリバリ!という音に聞こえ
そのあと残響音がドロドロとひびきます。

A3:何でもそうですが、
エネルギーを失うとき
あらゆるものは音を出したり、
熱が発生したりというような物理現象が起こります。

例えば、ボールを床に落としたとき
床に当たればそのショックでエネルギーを失いますが、
やはりその時「ドン」とかって音がしますよね??
そんな感じです。

雷ですが、
雷も空気中を走る時にエネルギーをやはり失いますが、
その時に音が発生するものと思われます。


そして、その音が
なぜ「ゴロゴロ」と鳴るのかですが、
それは上の方が本当に詳しく説明してくれているので
そちらの回答を参考にしてください!!

A4:あなたが都会に住んでいるので、ビルにこだまして「ゴロゴロ」と聞こえるのでしょう。
山間部に行くと、山に反射するので、低音がこだまし、「ドロドロ」と聞こえます。
中国大陸のように山もないところに行くと、こだましないので、大砲のように「ドーン」と聞こえるそうです。


また、別の答えもある。

http://goodboone.com/izime/environment/post-137.html
雷の音がなる理由

雷が鳴ると「ゴロゴロ」ともの凄い爆音が鳴り響きます。あの雷の音が鳴る直接の原因は何なのでしょうね。有力とされる説はいくつかあるのですが、実は、直接の原因となると未だに解明はされていないのです。

例えば、乱気流によって氷の粒が摩擦分裂するという説や、水滴の分裂が原因とする説、他には氷の温度差が誘発するという説など色々あります。色んな説があっても未だに解明されていないということは、いくつもの要因が存在しているのかも知れませんね。

ただし、雷のゴロゴロという音は、放電による衝撃波が音波に変わり、それが地上にいる人間に聞こえているということは分かっています。その雷鳴ですが、ゴロゴロと連続して聞こえますよね。それは音波を発生させている電光は枝分かれしていますので、その枝分かれした各々の電光から発せられた音は、地上へ届く時間に少しずつズレができるために、よく聞く雷のゴロゴロという音になるという訳です。


また、別の意見。これは長い回答だが‘芯’を突いている気がする。

logo_201304.png

雷の音がゴロゴロゴロゴロと長く聞こえるのはなぜ
雷の音について質問します。
雷は瞬間的に発生しますよね。でもその音はたいていの場合長くなるのはなぜでしょう?
雷が「ぴか!」と光ると、その時の音が「ドカン!」と鳴って終わらずに、ゴロゴロゴロゴロ・・・・と、だんだん通り過ぎていって小さくなっていくように感じるのはなぜ?

森田説(天気予報の森田さん)で言うところの

高温になった空気は爆発的に膨張して、周りの空気をおしつけます。すると、圧縮された空気はその周りの空気をおしつけて元に戻り、またおしつけられた空気が元に戻ろうとして…と繰り返しながら伝わるときに音が出ます。これが雷鳴です。

これは正にその通りです。
ですが、
「このような現象が起こる為には爆発源が『非常に長い線状』であることが要求される。」
というのが、私の主張です。

森田説の
「高温になった空気は爆発的に膨張して、周りの空気をおしつけます。」
の文言の
「高温になった空気」の領域がもし「点状」だった場合は、
「圧縮された空気はその周りの空気をおしつけて元に戻り、またおしつけられた空気が元に戻ろうとして…と繰り返し」
という現象は起きません。

「高温になった空気」の領域がもし「点状」だった場合は、
質問文にもありますが、

>その時の音が、「ドカン!」と鳴って終了します。

例えば、(1/1000)[秒]の間だけ点状に空気を加熱して、そのあと加熱をやめてしまいますと
圧縮された空気の壁はその加熱源を中心に球殻状に広がります。
球殻すなわち薄皮(厚みは音速換算で(1/1000)[秒]分の厚み。つまり音速をV[m/秒]とすれば(V/1000)[m]の薄皮)です。

(薄皮の内側の領域には周りの空気を押しのけた反動で再圧縮されるという現象が発生しません。
つまり薄皮の内側は外側と同じ1気圧の一定状態です。)

その薄皮が観測者の耳を通過する時、
観測者はその薄皮状の空気の壁に(1/1000)[秒]だけさらされますので
聞こえる音は「パン」とか「ドカン!」です。


これに対し、
「高温になった空気」の領域がもし「非常に長い線状」だった場合は、
周りの空気を押しのけた反動で再圧縮されるという現象が発生し、
さらに再度周りの空気を押しのけ...という振動が発生して、
「非常に長い線状」の領域を中心とする円柱波が
非常に長い時間発生します。
(「円筒状の空気の薄皮状の壁が広がって終わり」とはなりません!)

これは、水面に水をピチョンと一滴たらすと、一旦波紋を作った後に、
中心が盛り上がって、上昇し、それがまた落ちて、また波紋をつくり....
という振動現象が起こるのと同じです。

三次元空間の円柱波を輪切りにして観察したものが
二次元空間の水面波だと思ってください。


そして、繰り返しになりますが、雲と地上の間の反射の効果は「ゴロゴロ」と鳴る為に必須では有りません。が、プラスに働きます。
(音に関して「合わせ鏡」として働く為、線源爆発の線長が実効的に無限に長くなったのと同じ効果があります。)


ここからは個人的な感想ですが、ひょっとしたら今時分の大学の講義では、
波動方程式は(熱伝導方程式などとは異なり)
空間次元の次元数が奇数次元(1,3,5,..次元)の時と偶数次元(2,4,6,...次元)の時とで
解の性質が異なることに触れる機会が無いのではないかと思いました。

数学科だと偏微分方程式は関数解析でゴリゴリ。
物理学科だと電磁気学でラプラス方程式の解き方を習い、
量子力学でシュレーディンガー方程式の解き方を習って終わり。
工学部だと数学の能力はプログラミング能力で代用できると主張する先生もいたりで、
結局誰もやらないのではないかと。

その昔、大学の講義で波動方程式の空間次元の話題に触れる時は
・爆竹の音はなぜ「パン」か?
・水面に一滴水をたらすとなぜ波紋は同心円状に連続的に発生するのか?
そして、
・雷はなぜ「ゴロゴロ」鳴るのか?
がネタに挙がっていたものらしいです。

(ですので上記に「私の主張です。」と書いてはありますが、
 オリジナルは私ではありません...)
投稿日時 - 2008-09-02 01:48:13


さて、長~くなって恐縮だが、最後に最も‘雷被害’の大きい電力会社さんのご意見を!

http://www.denken.or.jp/research/pamphlet/light.pdf
雷の不思議ー10001-2

雷の不思議ー20001-3

雷の不思議ー20002-3

雷の不思議ー30001-3

<結論>

これらの引用文献から、現時点での結論は、直ぐ上の引用文献‘電力中央研究所’の‘雷の不思議’に記載されている通りのようである。箇条書きに纏めてみると以下の通りになる。

<雷の音‘ゴロゴロ’の原因>

① ‘ゴロゴロ’の音は、地面に落ちた時の衝撃・振動音ではない。

② 上昇気流中の水分が上空の雲の中で冷やされて氷になる。その氷と氷が上昇気流中で激しくぶつかってその時の摩擦によって+の電気を帯びた‘小さい氷’とーの電気を帯びた‘大きな氷’に分かれ、小さな氷は上昇気流で上部に運ばれ、大きな氷は雲の下部に止まる。これが段々溜まって来ると持ちきれなくなって‘放電’をする。これが‘雷’である。

③ この放電時には、巨大な熱エネルギーが発生し、その熱エネルギーで周りの空気が一挙に‘体積膨張’をする。この時の‘爆発音’が、‘ゴロゴロ’の‘ゴロ’である。

④ この‘ゴロ’の聞こえ方は、距離によって違う。近かければ、‘バリ!’や‘ドーン!’であり、距離が遠くなると高い音(周波数の大きい音)は、吸収され易いために遠くまで届かない。そのため遠くでは‘ゴロ’と鳴る。

⑤ ‘ゴロゴロゴロ…’と続く原因は、大きく分けて次の3つらしい。

   1)雷の‘稲妻’の枝分かれによって、時間差と距離の差が出来るため

   2)雷が発生した時の雲自身の空気密度の分布差によって反射される音の速度に
     変化が生じるため

   3)音が伝わる進路によって障害物の影響で‘反射音’が時間遅れで到達するため

どうやら、こんな結論となるようである。

NHKラジオ深夜便での藤嶋先生の説明も全部を包括されたものでもなかったが、先生の説明が大半を占めるのかもしれないし、先生が‘話題’の一つとして提供されたことで‘雷の議論’での発言ではなかったことを断わっておく。

私自身が小学生の頃から聞いて納得していた‘障害物’(例えば、山)による反射音の時間的ずれも間違っている説明ではなかったようだ。

いろいろ調べてみると面白い情報が沢山ある。上記引用文献にある通り、

『 中国大陸のように山もないところに行くと、こだましないので、大砲のように「ドーン」と聞こえるそうです。』

のような情報は貴重である!

雷については、その他いろいろ面白い話が沢山ある。 

それでは、ここで問題で~す。

問題:「日本で、雷の発生件数の一番多い県はどこでしょうか?」‘真面目な問題’ですゾ!

正解は次回。

(つづく)

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