① すべての生命は鉄を必要としている:<2> 電子殻を構成する軌道
① すべての生命は鉄を必要としている

<2> 電子殻を構成する軌道

原子核と電子殻
http://shikakustrix.blog.fc2.com/blog-entry-160.html
電子殻

orbital.gif
http://main.nps.dbc.ous.ac.jp/web/org_chem12/1/orbital.gif
電子殻の電子軌道

http://homepage3.nifty.com/rikei-index01/ryousikagaku/syuryousi.html
主量子数・方位量子数・磁気量子数・スピン量子数

(A30)ページ

高校の化学では「 電子は K殻、L殻、M殻という電子殻に収容されている 」 といった類の内容を教わる。実は、電子の状態は、もっと細かく分類することができる。

電子の状態を決める因子として、4つの量子数がある。4つの量子数をそれぞれ、主量子数・方位量子数・磁気量子数・スピン量子数という。

① 主量子数とは、電子の大まかなエネルギーを決める値である。
主量子数は、次のような整数値をとる。
syu001.png

② 方位量子数とは、電子軌道の形を決める値である。
また、主量子数が同じでも方位量子数の値が異なると、少しエネルギーが異なる。
方位量子数は次のような値をとる。
syu002.png

③ 磁気量子数とは、広がる向きを決める値である。
磁気量子数は次のような値をとる。
syu003.png

④ スピン量子数とは、電子スピンの向きを表している。
スピン量子数は次のような値をとる。
syu004.png


スピン量子数+1/2をもつ電子を 『上向きのスピン』 といい、スピン量子数-1/2の電子を 『下向きのスピン』 という。

主量子数 n=1、2、3 の場合を表にまとめると、次のようになる。
syu005.gif


1つの軌道には2個まで電子を収容できる。

表によれば、主量子数1の軌道は1つしかないので、電子を2個しか収容できない。

主量子数2の軌道は全部で4つある ( s 軌道が1個と p 軌道は3個 ) ので、電子を8個収容できる。

主量子数3の軌道は全部で9個ある ( s 軌道が1個と p 軌道が3個と d 軌道が5個 ) ので、18個の電子を収めることができる。

つまり、主量子数1、2、3の軌道に収容できる電子の数は、それぞれ高校で学ぶK殻、L殻、M殻に対応しているのである。
表にも示しているように、各量子数の値に応じて 「1s軌道、2s軌道、2p軌道・・・」 などの名前が付けられている。

(A31)ページ

s軌道の様子を図示すると、次のようになる。
syu007.gif

「 1s軌道 」 の数字 「 1 」 というのは主量子数を表している。主量子数が1であれば、方位量子数・磁気量子数が 0 の値しかとることができないのは、A30の説明で分かるだろう。

一方、「 1s軌道 」 の 「 s 」 は、軌道の形を表している。方位量子数、磁気量子数が 「 0 」 であるから、s軌道というのは、形に方向性を持たない軌道、つまり、球状である。これは他の s 軌道 ( つまり、2s軌道、3s軌道 ) でも同じだ。ただし、主量子数が大きい軌道ほどエネルギーが大きいので、軌道のサイズも大きくなる。


(A32)ページ

p軌道の様子を図示すると、次のようになる。
syu008.gif

「 2p軌道 」 の 「 p 」 も軌道の形を表しているのである。
p 軌道の場合、方位量子数が 「 -1、0、1 」 という3種類の値をとるので、p 軌道には方向が異なった3種類の軌道があるというわけだ。


更に、鉄の‘磁気特性’の原理を知るためには、‘電子のスピン’を理解しておかねばならない!

http://homepage2.nifty.com/einstein/contents
/relativity/contents/relativity223.html

●電子のスピン

 量子論が生まれた初期、電子は原子核を中心に軌道を描きながらまわっていると考えられていた。
 たとえば、水素原子なら、プラスの電荷を持つ原子核のまわりをマイナスの電荷をもつ電子がまわっている。このとき、前期量子論では電子が中心の原子核から、どれくらい離れているかちか、どんな状態にあるかなどを3つの数値(主量子数、副量子数、磁気量子数)で表していた。ところが、当時、電子には、もうひとつ大切な性質があるのではないかと主張する声があった。スイス出身のヴォルフガング・パウリ(1900-1958)という物理学者は、これを「非古典的な二値性」という、なんだか意味ありげな言葉で表現した。
 だが、後になって、これが電子自体のスピンであること、また、この時、電子は回転軸に対して、右と左に回転していることが証明された。つまり、電子は、太陽と惑星のように、原子核のまわりを公転する動きと、電子そのものが自転している動きがあるわけだ。
 そして、パウリは、この電子のスピンも計算に入れて「パウリの原理」(パウリの排他律ともいう)をつくった。排他律とは、原子内の電子の配置を決めるルールである。たとえば、1つの軌道にはスピンが左向きと右向きの電子が1個ずつ、計2個までしか存在することができないというものだ。
 このスピンは、電子以外の素粒子にも共通した性質である。「スピン量子数」というものが整数倍になるもの(光子など)を「ボース粒子」、電子のように半整数(2分の1)倍になるものを「フェルミ粒子」と呼び、それぞれは素粒子としての性格が大きく異なる。(図解雑学 量子論 ナツメ社より)

パウリの原理(排他律)

electron.gif

1つの軌道にはスピンの向きが違う電子が2つまでしか入れない。


ここまで、うっすらとでも理解出来れば、鉄の持つ‘特異性’に関して‘なるほど!’と感心できる。

(つづく)
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[2013/04/19 00:30] | サイエンス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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