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‘春の終わり’の風景(その3):‘はせを’の句とその後の早苗の成長は?
「行く春を近江の人とおしみける」  はせを

‘はせを’とは、勿論、‘芭蕉’のことである。今では‘旧かなづかい’なんぞは、若い人にとっては‘外国語’なのだろう。

この句は、多分私が中学校の時(今から60年前?)の国語の時間に教わったのだと思う。この句自身が素晴らしい、と言っているだけではない!この句には‘論争(?)’があったことでも有名だというのである。

私が記憶していた‘その論争(?)’とは、

 弟子「春は何処でも素晴らしいから、何も‘近江’だけでなく‘何処でも’いいはず。置き換えの出来る句だから・・・」とこの句の出来栄えをそんなに評価しなかった。しかし、
 芭蕉「日本国中歩き回ったが、やはり一番は‘近江’である!この句の‘近江’を替える積りはない!」

という程度だった。

しかし、今になって調べ直してみると、‘行く春’が‘行く歳’でもいいではないかと、2カ所に‘ケチ(?)’を付けている、という。

この‘ケチ(?)’を付けたのが‘尚白’という‘はせを’の門弟。芭蕉との年齢差や二人の当時の人間関係など調べ直せばまた面白いのだろうが・・・。

そして、この‘いきさつ’が、「去来抄」に出ているから、去来の‘勝手な’印象だから、真実ではなかった、とも言えるかも知れないが・・・。

以下に‘去来抄’がらみでの‘いきさつ’引用した。
 

http://sogyusha.org/saijiki/01_spring/yukuharu.html
松尾芭蕉は元禄3年(1690年)3月、近江の蕉門の弟子たちに
囲まれて琵琶湖に遊び、有名な「行く春を近江の人とおしみけ
る」と詠んだ。前年の3月から9月まで「奥の細道」の大旅行を
敢行し、故郷伊賀上野でくつろぎ、翌元禄四年にかけて近江、
京都、奈良などを巡遊、この間、大津市の幻住庵や京都の去来
の落柿舎に住み、「猿蓑」「幻住庵記」など、蕉風円熟期の作
品を残した。

 この「行く春を」の句に、近江蕉門の重鎮江佐尚白疑問を
呈した
ことが「去来抄」に載っている。少し長くなるが「行く春」
という季語解説にもなるので引用する。

 先師(芭蕉)曰く「尚白が難に、近江は丹波にも、行く春は
行く歳にも、ふるべし、といへり。汝いかゞ聞き侍るや」。去
来曰く「尚白が難あたらず。湖水朦朧として春をおしむに便り
あるべし。殊に今日の上に侍る」と申す。先師曰く「しかり。
古人も此国に春を愛する事、おさおさ都におとらざる物を」。
去来曰く「此一言心に徹す。行く歳近江にゐたまはゞ、いかで
か此感ましまさん。行く春丹波にゐまさば、本より此情うかぶ
まじ。風光の人を感動せしむる事、まことなるかな」と申す。
先師曰く「汝は去来、共に風雅をかたるべきもの也」と、こと
さらに悦びたまひけり。(原文では『行春』『行歳』『玉はゞ』
などとなっている)。

 尚白は、「行く春」を「行く歳(年)」に変えても、「近江」
を「丹波」にしても、この句は成立するのではないでしょうか、
という疑問をぶつけたわけである。つまり季語や固有名詞が
『ふる』(動く)のではないかというのである。
 大先生の句に堂々と難癖をつける尚白という俳人はなかなか
のものである。というより、蕉門にはこうした自由闊達な雰囲
気があったのであろう。現今の俳壇の主宰独裁の空気とはだい
ぶ違う感じがする。

 芭蕉はそれを面白がったようである。そして去来を試してい
る。「去来や、尚白があんな文句を言ってたけれど、お前さん
はどう思うかね」。「それは尚白が間違っております。琵琶湖
が朦朧と霞んでいる、あの景色こそ行く春を惜しむ気分が勝る
のですから。それに何と言ってもこれは現場で受けた実感その
ものですから」と答えた。
 芭蕉はそれに対してまず「そうだ」と頷いたものの、それで
はまだ半分正答だという気分で、さらに付け加える。「昔の人
たちも近江の春を愛することは、都の春を愛でる以上のものが
あったのだよ」と、「行く春」と「近江」には伝統的な詩情が
込められていることを教えた。これで去来ははたと気がつき、
「そうでした。(固有の場所の)風光が人に独特の感動を与え
るものなのですね。だからこそ、行く年を近江に過ごしてもこ
うした感動は憶えないでしょうし、行く春を丹波で惜しんでも
此の情感は味わえないと思います」。「そうなんだよ、去来、
お前さんはやはり一緒に風雅を語り合える人間だ」と芭蕉はい
たく喜んだ。
 芭蕉が「行く春を近江の人と」と詠んだのは、実際に朦朧と
霞んでいる晩春の琵琶湖の景色に感動したからなのだが、その
裏には、「さざ波や志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな」
(平忠度・千載集)をはじめ、近江の晩春を惜しむ気持は古来
連綿と歌いつがれており、それに芭蕉も乗ったのだということ
がある。「行く春」と「近江」にはそうした深いつながりがあ
る。近江の人間である尚白がどうしてそこまで思いを致さず、
「丹波にも置き換えられる」なんて言ったのだろう。それに引
き換え去来は芭蕉からヒントを与えられたとはいえ、すぐにピ
ンと来たところはさすがだと、愛弟子を褒めたわけである。
 このエピソードは、固有名詞を句に詠み込むことの難しさ、
逆にぴたりとはまれば大きな力を発揮することを教えてくれる。
また「行く春」という季語には、日本人が大昔から抱き続けて
きた独特の気分があることを物語っている。


いろいろな思惑も踏まえて、この句一つでもこんなに面白い!

ただし、芭蕉は、本当に‘近江の春’こそ最も素晴らしいと思っていたことが、よ~く判る文献がある!
次の文献である。

http://www.geocities.jp/ikoi98/bashou/bashou.html
芭蕉と近江

近江は俳句の盛んな国である。むかし近江商人の隠居は教養のひとつとして俳句をたしなむ風があった。その背景には芭蕉の存在が大きい。

芭蕉がはじめて琵琶湖の美しい風景に接したのは、当時京で活躍していた近江の国、野洲出身の歌人北村季吟を訪ねたときであった。山里に生まれ育った芭蕉が峻険な鈴鹿の峠をこえてまもなく目のあたりにしたのは、比叡や比良の山々を背おって海のように広がる絵のような湖であった。修業時代の若い芭蕉はその後も幾度となく、湖南の風景を左右に見ながら、京と伊賀上野の間を往復したことであろう。

「老後はここで過ごしたい」
そう思うにはまだ若すぎたかもしれないが、多感な青年なりに考えることがあったにちがいない。晩年の2年近くを大津に過ごした芭蕉はその時期に、藩士、医者、町人、豪商、住職、能役者など多様な人達との交流を楽しんだ。実際、芭蕉は大津湖南地方を訪れること8回におよび、近江の風景や人間に深い愛着を抱いていたように思われる。

「死後もここで過ごしたい」
芭蕉はそのことを遺言した。

芭蕉の生涯の作品は980句確認されているらしいが、そのうち1割近くの89句が大津湖南地方で詠まれているという。奥の細道の52句に比しても、近江の密度の高さがわかる。36俳仙とよばれる弟子の国別分布をみても、近江12、江戸5、美濃・尾張各4、伊賀3、等で近江が群を抜いている。

芭蕉の近江好きは「行く春を 近江の人と 惜しみける」という句に代表される。その句は司馬遼太郎をいたく刺激して、彼を芭蕉に劣らぬ近江ファンにしてしまった。


もう20年も昔、‘ふるさと’とは何か?ということで‘偉そうに’故郷の定義づけをしたことがある。

① ‘自分を理解してくれる’親戚や知人、友人がいる
② 最も好きな‘食べ物’の内、少なくとも一つがある
③ 懐かしい思い出の‘景色’がある

つまり、‘人’、‘食べ物’&‘景色’の3拍子画揃っていて初めて、その場所こそが‘本当のふるさと’という訳である。

そんな意味合いからすれば、今は、この千葉県茂原市千沢を、‘本当のふるさと’にすべく‘景色の素晴らしさ’を探索中といったところかもしれない。

そんな訳で、さあ今年の千沢の‘春の終わり’の風景(その3)を・・・。

千葉県茂原市 - Google マップ(1)0001
ここが、18年間以上住んでいる我が市、千葉県茂原である。

千葉県茂原市千沢-(6)0001
この日の散歩コース一帯。

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2013年05月21日17:58 前々回も紹介した‘栴檀(せんだん)’の樹。そう、高さは、10mくらいはある!

画像ー133 082-2
2013年05月21日17:58 望遠で‘ズーム’。

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2013年05月21日17:58 更に拡大すると栴檀の花がハッキリと判る。最初は、‘藤の花’と間違えたのだから、間抜けなもんである!間違いを指摘して呉れたのが、お馴染みの‘富士山発見者’の‘Mさん’。

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2013年05月21日17:58 以下、拡大の拡大!

画像ー133 084-3
2013年05月21日17:58

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2013年05月21日17:58 藤の花とは、当然全く違う!

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2013年05月21日18:01

下の画像は、‘若い’栴檀の樹。これはまだ5m前後の樹。

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2013年05月21日18:02 葉っぱが新鮮で美しい!

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2013年05月21日18:02 この栴檀は、‘双葉より芳し’の栴檀ではない!‘双葉より芳し’の方は、‘白檀’である。中国では、日本で言う‘白檀’のことを‘栴檀’と表記するから混乱が・・。(おさらい)

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2013年05月21日18:02 葉っぱは、香らない!

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2013年05月21日18:02 たばこの栽培が目立ってきた。我々が越してきた18年前には、たばこの栽培はなかったが、この数年、あそこもここもと年々増え続けているようであるが、何故?

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2013年05月21日18:03 一辺が少なくとも‘100m’くらいはありそう。

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2013年05月21日18:03 これまた、この近所では珍しい樹である。

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2013年05月21日18:03 高さは、10mは超えているように思われるが、何となく‘アフリカ乾燥地帯’にでもありそうな樹である。これまた‘何という樹’なのか不明。

画像ー133 099-2
2013年05月21日18:04 いつもの散歩道。もうすっかり‘みどり一色’となった!

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2013年05月21日18:04 

画像ー133 101-2
2013年05月21日18:04

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2013年05月21日18:04 この畑だけで、どのくらいの本数になるのだろうか?

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2013年05月21日18:05 きっと理由があるのだろうが、何故か‘たばこ畑’は、‘麦’で囲ってある!

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2013年05月21日18:05 稲作より収入が大きいのだろうか? たばこ栽培の現況も調べてみたい。禁煙が叫ばれているのに、たばこ畑は増える! 一体どうして? 輸出用なのだろうか?

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2013年05月21日18:06 夕暮れの田圃。直ぐに‘グリーン’になってしまうのだろうが・・。

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2013年05月21日18:10 田圃のわき道に‘桑の実’が・・・。

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2013年05月21日18:10

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2013年05月21日18:10


ここからの数枚が、早苗の成長ぶりの‘定点観測’画像・・・。

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2013年04月26日17:08 凡そ一ケ月前の田植え直後の様子。

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2013年05月21日18:13 大きくなっていることが一目瞭然!

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2013年04月26日17:08 こちらも一ヶ月前。

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2013年05月21日18:13

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2013年04月26日17:08 拡大。

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2013年05月21日18:13

今後は、この定点からの画像を残して成長振りを見ていきたい!

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2013年05月21日18:14 デザイン性に富んだ画像となった! 不規則なところが自然でいい!

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2013年05月21日18:14 アップにも耐える!

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2013年05月21日18:15 いつもの富士山の定点観測位置からの画像。この日は残念ながら富士山は‘霞み’の中。

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2013年05月21日18:15 望遠でも無理。これまでのこの場所からの富士山の画像は‘右手前’の樹木に葉っぱが無い状態のものであったから、富士山が良く見えたのだが・・・。今後は果たして? なお、この樹は、‘偽アカシア’。

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2013年05月21日18:19 赤目川の土手を下りて来る‘小道’に蟹が‘出張って’来ている!

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2013年05月21日18:20 水辺よりも‘餌’が多いのだろうか?

画像ー133 130-2
2013年05月21日18:20 同じ蟹である!

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2013年05月21日18:20 これも、春の終わりを象徴する‘風景’なのかもしれない。水辺を離れた蟹!

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2013年05月21日18:20 我が家へ戻って来た。自宅玄関先の‘アジサイ’も花が少し大きくなってきた!

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2013年05月21日18:20 この‘アジサイ’も定点観測で! 

(つづく)
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